精神対話士®になるには

精神対話士になるには精神対話士
精神対話士

精神対話士®とは

精神対話士®とは、一般財団法人メンタルケア協会(以下、メンタルケア協会)が開催する「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」を修了後、選考試験に合格して得られる民間資格です。心に寄り添う「対話」を通して、対象者の孤独や不安、心の痛みなどを和らげ解放、そして新しい一歩を踏み出し、前向きに生きる気持ちを取り戻せるよう導くという「話を聴く専門家」です。
以前であれば、家族や友達に話をすることで解消できた悩みや心の痛み。しかしながら、最近では家族や社会との関わり方が変化し、その関係が希薄になってきたことで、辛いことや悩みごとがあっても、誰にも相談できず心を閉ざしてしまう人、周囲との関わりを断絶し家にこもってしまう人、そんな方々が増えているようです。
そのような状況で、精神科医や臨床心理士だけではなく、心理カウンセラーなど心の病を取り扱う資格や職種は増え、認知されるようになってきました。その流れを受け、メンタルケア協会では、「対話」ということに着目し、「話を聴く専門家」である「精神対話士®」の認定資格を創立しました。

精神対話士®になるには

精神対話士®になるための、ステップは以下の通りです。

「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」基礎課程のレポート採点に合格
「メンタルケア・スペシャリスト認定証」の交付

「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」実践課程のレポート採点に合格
「メンタルケア・スペシャリスト実践課程修了証」の交付

精神対話士®選考試験(精神対話士®派遣業務参加せんこう選考試験)合格

業務委託契約締結

資格取得

メンタルケア協会では、「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」を開講後、選考試験によって取得できる「精神対話士®」資格を創立するとともに、有資格者を派遣する体制を整え、精神対話士®の普及とともに、有資格者のバックアップを行ってきました。これにより、養成講座のレポート採点および選考試験合格後、協会と業務委託契約を締結して、資格を取得。希望すれば、メンタルケア協会が依頼を受けた派遣先で就業できるという流れになります。

精神対話士®試験について

前述の通り、精神対話士®試験は「メンタルケア・スペシャリスト養成講座」の基礎課程、実践課程、精神対話士®選考試験の3段階で行われます。
受験資格:年齢・学齢・職歴不問
開催地:東京・大阪は年2回開講、札幌・仙台・名古屋・福井・広島・福岡は年1回開講
開催日程:基礎課程全5日間(15講座)、実践課程全3日間(7講座)※いずれの会場も土日開催
試験内容:基礎課程・実践課程はレポート提出、選考試験は集団面接および個人面接
受験費用:199,000円(養成講座基礎課程136,200円・実践課程62,800円、選考試験費用・教材費込)
合格率:レポート採点については両課程とも80%程度、選考試験は15%程度
基礎課程レポート採点にて不合格となった場合は基礎課程から、実践課程レポート採点または選考試験にて不合格となった場合は実践課程から、再度受講すれば再試験を受けることが可能です。

精神対話士®の活躍の場

指針対話士®の主な派遣先は、個人宅や学校、企業、福祉施設、病院、老人ホームなどです。子どものいじめ問題や不登校、高齢者の孤独や不安、介護従事者のストレス、企業のリストラや被災者のPTSDなど、世の中には心に深い傷を負った方々や悩みを抱えた方々が大勢います。
その中には、精神科医や臨床心理士など、その道の専門家にサポートを委ねている方もいるでしょう。しかし、そこには至らないまでも日常生活が困難な人や気持ちが不安定な人、そんな方々の話を聴いて、心を癒すのが精神対話士®の役割であり、求める人が求める場所に出向いて、話を聴くのが基本的なスタイルとなります。
報酬は公表されていませんが、精神対話士®の派遣を要請した場合の例として1回80分の派遣で6,550円となっていましたので、その一部が自身の報酬になるということを考えると、その収入だけで生活するのは少々難しそうですね。

精神科医・臨床心理士との違い

「精神科医」は診察および投薬を用いた治療、「臨床心理士」は臨床心理学に基づく心理査定やカウンセリングよる指導、どちらも精神の苦痛を和らげる(治す)専門家ではありますが、「精神対話士®」は、障害や病気ではないけれど、助けが必要な人に対し、専門的な知識と技能をもとに「話を聴く」、そして対話することで、心の苦痛を和らげる専門家なのです。

まとめ

社会環境の変化に伴い増加傾向にある「心の問題」に、「話を聴く」というスタイルで解決へと導く専門家「精神対話士®」。この名称を名乗り、メンタルケアの仕事ができるのは、試験に合格し、メンタルケア協会と契約を結んだ有資格者のみです。
実際に精神対話士®となり、メンタルケア協会から派遣され就業した場合の報酬は公表されておりませんが、その収入だけで生活をするというの現実的でないかもしれません。
精神対話士®を生業としないまでも、講座の内容はメンタルケアに役立つ内容ですし、実践課程ではロールプレイングを通してその生かし方を学ぶことができます。現職にプラスアルファで学びたい方、また収入というより、「少しでも悩んでいる方の力になりたい」という方にとって、「精神対話士®」は受験資格も不問ということでチャレンジしやすい資格のひとつだと思います。但し、不合格になった場合の再チャレンジについては、前述のように基礎課程もしくは実践課程の受講からとなり、再度費用もかかりますので、そこは覚えておきましょう。

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