誰かに嫉妬してしまうときの対処法

嫉妬の対処法コラム
コラム
このページの監修者
城川 光子

1985年東京生まれ。私立渋谷幕張高等学校、上智大学文学部、関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻。
公認心理師・臨床心理士・産業カウンセラー試験合格。心療内科クリニックでのカウンセリング、小学校スクールカウンセラーなどの職務経験。

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できるなら抱きたくない、苦しさを伴う嫉妬心

あなたは、誰かに対して「羨ましい」と嫉妬心を抱いたことはありますか?

嫉妬は、激しい感情なので、できることならあまり感じたくないですよね。嫉妬の奥には、劣等感、憎しみ、怒り、悲しみも含まれていることがあり、長くモヤモヤと苦しいものです。

さらに、強い嫉妬を抱いてしまう自分自身に対して、嫌気が差してしまいます。

「なんて自分は心が狭いのだろう」
「性格悪いなあ」

と自己嫌悪に陥りがちです。

嫉妬は自然な感情

しかし、実は嫉妬は当たり前の自然な感情です。

大人だけのものではなく、複雑な感情が発達してくる一歳半ごろからすでに嫉妬の感情はあると言われています。

皆、小さなころから嫉妬と共に生きています。

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嫉妬とは自身の在り方の危機!

嫉妬はなぜ起こるのか

では、なぜ嫉妬するのでしょう。

基本的に人は自分の価値を高めたいと思っているのですが、他の人との比較によってうまくいかず、そこで生じるのが嫉妬なのです。

例えば子どもがお母さんに自分だけ愛されたいのに、兄弟にばかり関わっていると、自分が大事にされている実感が脅かされるので、「ママ、僕をみて」と兄弟を押しのけようとするのです。

大人であれば、自分の好きな人や恋人が自分以外の異性と楽しそうに話していると、モヤモヤしますよね。

または、自分ができなかったことを人にされてしまった時や、持っていないものを人が持っていた時にも、嫉妬は生まれます。同期なのに先に昇進されてしまった、自分が欲しかった車やバッグを友人が持っていた、などがそれに当たります。

関係性に対する嫉妬」と「能力・物に対する嫉妬

嫉妬は主に

  • 関係性に対する嫉妬
  • 能力・物に対する嫉妬

の二つに分類できます。

どちらも自分の価値が下げられるような、自信が足元からグラグラと揺らぐような、いわば自身の在り方の危機なわけです。

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ポジティブな嫉妬で乗り越えよう!

ポジティブな嫉妬ネガティブな嫉妬

それではその危機をどうやって乗り越えていけばいいのでしょう。

まずは、嫉妬にはポジティブな嫉妬ネガティブな嫉妬があるのをご存知ですか?

■ポジティブな嫉妬
自分が努力することで、相手が持っているものよりもいいものや、代わりのものを得ようとすること

■ネガティブな嫉妬
相手を傷つけたり攻撃することで、相手の価値を下げて、相対的に自分が満たされようとすること

人は誰しも自分が大切です。自分よりいいものを持っている人がいた場合、「羨ましい!」「欲しい!」と思うのはごく自然な感情です。

ただそこで「じゃあもっと頑張って自分も近づけるように努力しよう」と思うか、「あいつを引きずりおろしてこらしめてやろう」と思うかで方向性は大きく変わってきます。

嫉妬を感じた時にどうすべきか

嫉妬を感じるときは、相手の方が優れているわけですから、少なからず自分は傷ついているわけです。

ポジティブな嫉妬はそれを自分が頑張ることによって自分で満たそうとし、ネガティブな嫉妬は相手をおとしめることによって、自分を保とうとしています。

自分を守る手段としてはどちらが未熟で、どちらが成熟しているかは一目瞭然ですね。ネガティブな嫉妬をしそうになるのをグッとこらえて、ポジティブな嫉妬をするようになりたいものです。

ポジティブな嫉妬ネガティブな嫉妬の具体例

例えば、お局さまが新人社員の女性に対してキツく当たるのは、未熟なネガティブな嫉妬です。

自分が失った若さやかわいさを無自覚に振りまく存在に、内心傷ついているのですが、それをなかなか認めることができず、無意識に全ての行動で攻撃してしまいます。「またあれができてなかったわよ」と強く当たったり、場合によっては顔を見ない、挨拶を無視するということがあるのです。

恐縮する相手に対して、一瞬の優越感を得るかもしれませんが、ネチネチしている自分自身に嫌気がさしたり、周囲からの評判も悪くなりかねません。

反対に、素直に相手の良いところを認め自分の努力の原動力に変換し、自分磨きに邁進できるのは成熟したポジティブな嫉妬です。

「まあ若くて綺麗で羨ましいわね。でも自分にも自分だけの良さがある。それを磨いたらいいのだわ。」と思って接すれば、自分自身もすっきりした気持ちで相手に向き合えるし、周りからの評価も上がるでしょう。

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「羨ましい」と認めるのが大事な一歩

「ネガティブな嫉妬」→「ポジティブな嫉妬」に転換するために

では、どうしたらネガティブな嫉妬でなくポジティブな嫉妬ができるでしょうか

誰かのことを「いいな」と思うと、何となく「そんなことはない」と否定したくなりませんか?自分が傷ついていることはどこか気恥ずかしいし、相手が上だと認めるのも嫌だし、その不快さを受け入れるのは、状況を冷静に俯瞰する客観性と、勇気が必要です。

嫉妬に燃えてモヤモヤに振り回されていると、何となく自然に接することができなくなります。1人の時にじっくり思い返したり、日記など文字にしてみたり、何でも話せる友人に話していると、だんだん客観的になることができ、「つまりは羨ましいのだ」と意識できるようになります。

「羨ましい」という気持ちを自覚するのが第一歩

ちょっぴり恥ずかしさと残念さが伴うものではありますが、

「羨ましいな」
「自分はそれが欲しいのだ」

自覚することは大きな第一歩です。

無意識のままだと、それに振り回されてぎこちない対応をしてしまいますが、意識にのぼらせることで、「ではどうしたらいいのか」に視点を移すことができます。

「ネガティブな嫉妬」→「ポジティブな嫉妬」の具体例

関係性への嫉妬であれば、

「パートナーの良さをもっと認めてみよう」
「自分をもっと磨こう」
「楽しい思い出を作りに行こう」
「パートナーに選ばれたのは自分なのだから自信を持とう」

と思うといいかもしれません。

能力・持ち物への嫉妬であれば

「自分の次の仕事を全力でやって、少しでも追いつけるように頑張ろう。」
「自分の車も思い出があって今ここにあるし、良さを再確認するチャンスだ。どうしてもあれが欲しくなったらちゃんと貯金計画立てよう」

など、自分を鼓舞するエネルギーに変えていければ、自分も満たされていきます。

嫉妬の対象について

嫉妬の対象に関してですが、成功していると言っても世界的な俳優や女優、大リーグの選手や世界的企業の代表に嫉妬したりはしないはずです。

嫉妬心が湧く対象は、同期や友人、同じくらいの実力を持っている人や、自分よりも少し上、または下の人ではないでしょうか?

つまり、嫉妬してしまうくらい欲している状況や物は、自分に近い存在、言ってしまえば「自分にも手に入れられる可能性がある」ということなのです。 そう思うと、頑張る意欲が湧いてきますね。

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自信がないと嫉妬心にかられてしまう

関係性への嫉妬に関して

関係性への嫉妬に関して、自分に自信が持てない人、自分に魅力がないと思っている人ほど、嫉妬心に火が付くことが多い傾向があります

彼が他の女性に笑いかけても、自信があれば「彼が誰にでもにこやかなのは社交的だから。自分はちゃんといつも大事にされている」と思えますが、自信がないと「私なんかと付き合っても面白くないよね。もしかしたらもうあの子のことが好きになったのかも」と不安にかられやすいのです。そして、パートナーを束縛しがちですが、そうすると相手が息苦しさを感じて逃げ出そうとするかもしれません。嫉妬心にかられないためにも、しっかりと自信を保つことが重要です。

能力・物への嫉妬に関して

能力・物への嫉妬に関しても、やはり自分に自信がないほど嫉妬心が強くなってしまいます

自分より早く昇進した同期がいたとして、健全な自尊心の持ち主であれば、多少いいなと思うものの、じゃあ自分は自分のことを頑張ろうと思えますが、そうは思えずに「あいつだけずるい」とひがんだり、無視したりするのは、自分自身に生じた嫉妬を受け止められない、相手を責めることでしか自分を保てない、未熟な状態なのです。

その背景には、親や友人や先生などからあまり認められてこなかったために、自分で自分を誇りに思える感覚がしっかり育っていない場合があります。

強い嫉妬心から抜けられないときは

どうしても強い嫉妬心から抜けられない、悪いのは相手だとしか思えないという方は、講座心理学を勉強して自己理解を深めたり、カウンセリングを使っても良いかもしれません

嫉妬心に振り回されて、パートナー・仕事仲間・友人との関係を壊してしまわないためにも、ぜひ自分と向き合ってみてください。

■参考文献
・和田秀樹(2001)『幸せになる嫉妬 不幸になる嫉妬』角川書店

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