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感情的に子どもに怒ってしまうとどうなる?

更新日: 2019/07/19

子どもに対して、つい感情的に怒ってしまう‥

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子育ての悩みはどの時代にもあるものです。特に昨今は核家族化し、「ワンオペ育児」といわれる、母親が一人きりで朝から晩まで育児や家事に追われているケースも、今や珍しいことではありません。行政や民間のシッターさんを頼るにしても、それなりにお金がかかるケースも多く、日々精神的にも金銭的にも追い詰められて余裕のない中、育児に葛藤している親も多いのではないでしょうか。

余裕がないと、やはりイライラしたり、感情的になりやすいのが人間です。「魔の2歳児」と言われることもありますが、自我が芽生え、少ししゃべれるようになると主義主張が強くなっていきます。正常な発達ではあるのですが、何でも自分でやりたがったり、「あれも嫌、これも嫌」と言い出すようになると、「つい感情的に怒ってしまって‥」と悩む親は珍しくありません。

私たちは人間ですから、常に気分や感情が安定しているときの方が珍しいのです。余裕のない育児に加え、体調や環境の変化で、イライラしたり喜んだり、悲しくなったり、落ち込んだり、様々な変化があるのが通常です。

ですので、つい感情的に怒ってしまったことで自分を過度に責める必要はないと感じます。むしろ、感情的に怒ってしまったことについて落ち込んでしまう母親は、普段よく子どものことを考えている優しい母親ではないでしょうか。子どもを自分の所有物のように扱っていると、感情的に怒ってしまっていても、罪悪感さえも表面的に感じないと思います。

懸念されるケースとしては、つい感情的に怒ってしまったときに、「自分は母親失格だ」と強く自分を責めるケースです。反省は必要ですが、行きすぎた後悔は自己攻撃になり、どんどん自分を追い詰めることになってしまいます。すると育児ノイローゼやうつ状態を引き起こす可能性もあるので、母親にとっても、愛する子どもにとっても、良い結果にはなりません。

もし、つい感情的に怒ってしまったときは、日頃よく頑張っている自分を少し褒めてあげるのも良いかもしれませんね。「余裕がなくなるほど頑張っていたんだな」と、自分の頑張りを認めて承認してあげることも大切です。

そして余裕がない状況を改善するために、パートナーや第三者に相談する。行政に相談する。など、改善策を考えてみるのも良いかもしれませんね。 そして大切なことは、子どもに対してもフォローを実践しましょう。抱きしめる行為であるハグは、ストレスを発散させ、安心感を得る効果があると実証されています。つい感情的に怒ってしまったときは、子どもしっかりと抱きしめ、なぜ怒ってしまったのか説明してあげると良いでしょう。「あなたが悪いわけではない」ということが伝わると、子どもも安心します。

「完璧」な母親になろうとしないこと

子どもにとってみれば、親は絶対的な存在です。その親が、笑顔でニコニコしていれば、子どもも嬉しいものです。それだけで、自分の存在が肯定されているような気分になります。

逆に「つい」ではなく、余裕がなさすぎて、頻繁に感情的に怒ってしまうケースを考えてみましょう。この場合、子どもは徐々に親の顔色を伺うようになっていきます。「自分がどうしたいか」よりも「お母さんが怒らないように」「お母さんが笑ってくれるように」と、母親の気持ちを優先するようになっていきます。すると一見、『言うことを素直に聞く良い子』になりますが、心の中では大きなフラストレーションを募らせていきます。

家では良い子だけど、実は学校で友達に意地悪をするようになったり、思春期や社会人になって大きな反抗期を迎えたり、ケースは十人十色ですが、自分や他者を大切にするということが一体何かわからず、混乱してしまうことが多いようです。常に人の顔色を伺ってしまう癖がついてしまい、他人に振り回されることも多くなる可能性があり、生きづらさに繋がることもあるでしょう。

頻繁に感情的に怒ってしまう場合は、自分のためにも子どものためにも、親自身の心のケアが必要です。「カウンセリングは心が病んだ人だけが行くもの」と思っている人もとても多いのですが、カウンセリングはより楽に生きるためのツールでもあります。もっと楽に生きていくためにも、カウンセリングを利用したり、行政や地域でやっている育児相談を受けてみると良いでしょう。人は一人で問題を解決するよりも、誰かの手や知恵をかりた方が、より楽に解決できる可能性を秘めています。

また、頻繁に感情的に怒ってしまう親の特徴として、「完璧な母親」を目指しているケースが多いのも実際です。例えば、「食事はきっちり栄養のとれるものを三食、いつも同じ時間にとるべき」「毎日きっちり早寝早起きをするべき」「子どもの宿題や明日の持ち物は、親が毎日チェックするべき」など、「〜するべき」といった独自のルールが多い場合は、もしかすると意識せずとも『完璧であること』を目指してしまっている可能性があります。

しかし、この独自のルールが子どもとの生活を苦しめてしまうルールになってしまうのです。もちろん、子どもに愛情があるが故に「きっちりしないといけない」と思うかもしれませんが、子どもにとったら、そのルールを厳守されるよりも、適当でも笑っている母親の方が安心するかもしれません。

そして、完璧には上限がありません。完璧を目指したとしても、更なる完璧を追い求めてしまうのが、私たち人間です。完璧主義者が陥りやすい罠とも言えますが、少しでもルールから逸脱したり、うまくできないことがあると、強く自分や他者を責めてしまいがちです。自分も苦しい、周りにいる他者も苦しい、といった二重苦にもなる可能性もあるので、改善が必要です。

完璧にしたがるにも理由はあります。他者の目を気にしていたり、自分やパートナーの親からの圧力を感じていたり、自分をとても過小評価しているが故に完璧を目指さないと心のバランスがとれなかったり、ケースは人によって様々ですが、もし自分が「完璧主義だ」と感じるのであれば、自分が作ったルールの中で「これは改善できる」と思うものからルールを緩めていくことを実践してみましょう。例えば、「毎日きっちり早寝早起きをするべき」というルールは、「金曜の夜のみ、夜更かしして親子で映画をみる」など、自分も子どももどうやったら楽しくなるか?を考えてみてはどうでしょうか。

完璧な母を目指すのではなく、適当でも笑っている母の方が、子どもにとっても自分にとっても周りの人にとっても、プラスになっていくことでしょう。