攻撃的な人への対処法とは

攻撃的な人への対処法コラム
コラム
このページの監修者
城川 光子

1985年東京生まれ。私立渋谷幕張高等学校、上智大学文学部、関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻。
公認心理師・臨床心理士・産業カウンセラー試験合格。心療内科クリニックでのカウンセリング、小学校スクールカウンセラーなどの職務経験。

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攻撃的な人への対処法とは

攻撃的な人への対処法とは

攻撃的な人の心理を知ることと、受ける側の上手な対処が重要!

あなたは、攻撃的な人に絡まれて苦労したことはありませんか。実際のカウンセリングの現場でも

・職場でいちいち文句をつけてくる同僚がいて、どう対処して良いのか困っている
・裏で悪口を流す同級生に悩まされている

など、他者から攻撃を受けて苦悩を感じている人にお会いすることも珍しくはありません。

どんな場所にも「攻撃的な人」というのは存在するものですが、攻撃的な人にターゲットにされたり攻撃を何度も受けてしまうと、精神的にとてもダメージを受けるものです。その結果、対人関係に恐れを抱いて人と積極的に関わることが難しいと感じたり、人のことを信用できずに孤立してしまうような状況に陥りやすくなる可能性もあるのです。

そうならないためにも、攻撃的な人に遭遇したり絡まれることがあったとき、どのように対処すれば良いか知っておくのは、自分を守るためにも大事なことではないでしょうか。

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攻撃的な人の心理

攻撃的な人の心理

攻撃を受ける側が上手に対処することができればベストです。そのためにも、まずは攻撃してくる側の心理を知っておくことが重要です。ここでは、攻撃的な人のパターンを3つご紹介します。

攻撃的な人のパターン

相手の支配をするパターン

攻撃の中には、パワーハラスメントやマウンティングのように、高圧的に相手を支配するパターンがあります。自分と相手との間に優劣をつけ、自分が優位に立つことで心を満たすようです。

陰湿な行動をするパターン

言葉や暴力を伴わない、遠回しな攻撃を指します。例えば、特定の人を仲間外れにしたり無視したりする行動がこのパターンに当てはまります。相手に反抗したいが言葉で伝えることが難しい場合などに、自分の主張を無言で伝える手段になっていることもあり得ます。

無意識に攻撃してしまうパターン

攻撃する側がわざと貶めようとして故意的に攻撃するパターンもあれば、無意識の内に攻撃性が表面化しているパターンもあります。前述の「相手の支配」「陰湿な行動」を無意識的にやってしまう場合が当てはまります。

攻撃的な人の多くは「自分に自信が持てない人」

攻撃的な人の多くは、実は「自分に自信が持てない人」です。

自分に自信や自尊心があって幸せを感じて生きている人が、わざわざ他人を攻撃する必要性はありません。言動や行動などは、その人の心の内側を無意識的にも反映させるものです。幸せを感じている人は、他人にも優しくなったり親切になります。攻撃的な人一見強そう怖い存在錯覚してしまうことがありますが、実は自分に自信や自尊心を持てず幸せを感じにくい「心に傷を負った人」である可能性が大きいのです。

攻撃的になる原因

心に傷を負ってしまった原因として、一つは原家族での体験があるかもしれません。親がとても過干渉だった、親によく否定させたり力でねじ伏せられる経験が多かった、親が子どもを所有物のように扱っていたなど、親との関係性から生まれた心の傷の可能性があります。すると、健全な自尊心が芽生えにくい状態になり、認知の歪みが発生します。

「人は自分を傷つけてくる存在である」と無自覚にも思い込みが発生し、他人に対して攻撃的になってしまうパターンも存在します。他にも、競争や争いがとても多い環境にいると「攻撃的になることで自分を守る」ことを覚えます。「自分が傷つけられる前に、人を傷つけて己を守る」といった心理が働いているのですが、攻撃する側の心の中は本当は震えている子犬が住んでいるような状態なのです。

本当に強い人は、自分の弱さやみじめさも、全部受け入れながら前に進もうとする人です。しかし、弱い人は自分の弱さやみじめさを受け入れる度量が無いからこそ、もがき苦しみながらも誰かを傷つけたり自分を傷つけたりする泥沼にはまっている状態と言えるでしょう。

攻撃的な人=決して恐い相手ではない!

攻撃する人が、いかに傷を負った人たちかお分りいただけたでしょうか。決して恐い相手ではありません。恐いと感じて萎縮してしまうと、相手は過去の自分(親に怒鳴られて萎縮していた頃の弱い自分)を投影し、更に攻撃を強めてくる可能性もあります。では、どのような態度で接し、どう対処すれば良いか考えてみたいと思います。

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攻撃を受ける側の対応

攻撃を受ける側の対処法

堂々とした態度を心がける!

攻撃してくる人の前で、萎縮し怖がる態度を全面的に出すことは得策ではないことが分かりましたが、ではどのように付き合えば良いのでしょうか。
まず重要なのが、相手の恐れに飲み込まれないためにも、堂々とした態度を心がけることです。

例え攻撃されたとしても、あなたが「悪い」わけではないのです。相手に問題があるのは明らかです。攻撃されて、「私がダメだから攻撃されるんだ‥」と自分を責めたり、自己否定に走ってしまうのは、あなた自身の自尊心や自己肯定感の問題も複雑に絡んできます。まずは、「攻撃してくる相手に問題がある」と、しっかり認識し、自分を無駄に責めないことが重要です。

堂々とした一貫した態度でいると、相手のペースに巻き込まれずに済みます。攻撃する度に動揺したり、何らかの反応をしてしまうと、攻撃する側も更に攻撃を強める可能性が高いのですが、ペースに巻き込まれないで堂々としていると、攻撃する側も一種の「やりがい」を感じなくなるので、手を緩めていくことでしょう。

味方を作っておくことも大切

また、周りに援助者や理解者を沢山つくっておくことも大事です。いざとなれば相談できる、味方になってくれる人が多ければ多いほど、他人の攻撃がさほど怖くなくなります。

例えば、会社の中にとても攻撃的な人がいたとします。信頼できる仲間を会社内で築いておくことで、万が一強い攻撃を受けたとしても仲間に愚痴や相談をして笑い飛ばすこともできたり、仲間が庇ってくれたりフォローしてくれることもあるでしょう。

攻撃してくる相手にフォーカスしてどうするか対策を立てるよりも、信頼できる仲間を沢山つくっておいて楽しく有意義に過ごす方が、いざ攻撃されたときもダメージは少ないものになるでしょう

相手を褒めるのも一つの策

これから話すことは難易度が少し上がってしまうかもしれませんが、攻撃してくる人は傷ついているだけで、隠れているかもしれませんが良いところもある人です。認知の歪みを矯正し、心の傷を癒すことができれば、人は変わることも可能です。

しかし、無理に攻撃してくる人と関わる必要はありません。でも、どうしても同じプロジェクトチーム内にいたり、同じ仕事を任されていたとすれば、嫌でも関わらなければいけませんよね。攻撃は「悪いこと」ですが、攻撃してくる人そのものを「絶対悪」だと認識していると、関わらないといけない時に自分自身が大きなストレスを感じてしまうので、注意が必要です。

どうしても関わりを持たなければならない場合は、相手の良いところを『褒めて』あげるのも得策かもしれません。攻撃してくる人は、自尊心が育っていません。ですので、人からの批評・評価にも敏感なケースが多いのです。特別感をいつも欲しているケースもあります。

相手を手の平でころがすわけではありませんが、敢えて相手の良いところを認めてあげることで、攻撃が和らぎ、本来の良さが出てくる可能性もあります。すると、普通に付き合うこともできるかもしれません。

もちろん、無理は絶対に禁物です。無理して褒めよう、仲良くなろうとする必要はありません。いかに自分がストレスを溜めないかが一番大事ですので、まずはできることからチャレンジしてみることをお勧めします。

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攻撃的な上司への対応の実例

攻撃的な上司への対処の実例

突然、攻撃的になった上司

以上を踏まえて、実際に私も攻撃的な人のターゲットになったときのことをご紹介します。

新卒すぐ勤めた施設で、7人ほどで今後の方針について会議したあと、急に上司に呼び出され、腕を組んで威圧的に「オレがもし辞めろと言ったら1ヶ月で辞めてもらうからな」と言うのです。それまでは「オレの自慢の部下だ」など言って良好な関係だったので、わけがわかりません。

あとで同僚に相談をすると「もしかして『認知行動療法を活かしてグループワークをしよう』っていうあなたの発言が、あの人には知らない領域だったからプライドを傷つけたのかも」と教えてもらいました。意外でしたがそれ以外に思い当たるところがないのです。無力な新人だと思っていたのに、自分より知識がある分野があるということが信じられなかったのがしれません。

それ以降、あいさつは無視され、業務が全然できてないとなじられ、ことあるごとに辞めてもらうぞと脅され、職場も緊迫感ある雰囲気に。私も精神的に辛かったです。

対策:「堂々と接する」「同僚や友人に話す」「発言内容をメモに残す」

対策としてはまず何を言われても堂々としていること。こちらが弱ってしまっては攻撃を助長させると思い、「はい」「わかりました」は言いますが、他の反応は少なめにして、発言の揚げ足を取られないようにしました。

そしてとにかく嫌なことがあったらすぐ同僚に話して自分の中に溜めないようにしました。言われた日時と発言内容を証拠としてメモしておいたのも、いざというときの保険のようで安心しました。仲の良い友達と一緒に読み返して「これは明らかにパワハラだね」と客観視してもらえたのもよかったです。

余裕があって頑張れるときは、自分からあいさつをしたり、服装や実績を褒めたりすると、少し空気がゆるむことがありました。ただし、相当緊張した覚えがあるので無理には勧めません。

今悩んでいる方は、決して1人で抱え込まないで

意識して「自分は悪くない」「これはこの人の問題である」と思うようにしていましたが、責められ続けるとどうしてもダメージは蓄積されるのが実感でした。どんなことでも成長のチャンスと捉えるのも大事なことですが、これは間違っても「自分が悪いからこうなった」「ここから学ぶことがあるはず」と真正面から受け止めてはいけない理不尽なケースです。これらの対策のおかげで何とか自分を保つことができ、数ヶ月ほどで上司は他のプロジェクトで忙しくなり、攻撃の嵐は止みました。

様々な対処法でパワハラを耐え抜いた例でしたが、頭では対処法は分かっていても非常に苦しい戦いでした。今悩んでいる方がいたら、まずは話せる友人や専門家を探すことをお勧めします。決して1人で抱え込まないでくださいね。

■参考文献■
サンディ・ホチキス(2020)『結局、自分のことしか考えない人たち 自己愛人間への対応術』江口泰子訳、草思社

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