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続く不眠…睡眠障害とは?

更新日: 2020/04/10

はじめに

現代社会では、シフト制の仕事や長時間労働などにより夜型の生活を送る人が多くなっています。そのため、誰でも睡眠障害になる可能性をはらんでいます。実際に、日本では一般成人のうち約21%が不眠に悩んでいるという調査結果も出ています。今回はこの睡眠障害について詳しくご説明します。

睡眠障害の種類は?

睡眠障害は1種類ではありません。それぞれその内容は異なり、精神的にも身体的も様々な疾患を引き起こします。詳しく見ていきましょう。

○不眠症
週に3回、1ヶ月以上眠れない状態が続いていて、苦痛を感じていたり、日常生活に支障が出ている場合は、不眠症と診断されることが多いです。不眠症にも種類があります。

・入眠障害
ベッドに入ってから寝付くまでに30分〜1時間以上かかる。
・中途覚醒
入眠した後に何度も目が覚める。
・早朝覚醒
起床時間より2時間以上前に目が覚め、そのまま眠れない。
・熟眠障害
深く眠った感じがしない。

○過眠症
夜間の睡眠障害がないのにも関わらず、昼間に抑えることのできないような眠気が襲ってきて、居眠りしてしまいます。

特徴的な症状として、「危険を伴う作業中や会議中でも眠気発作が起こって眠ってしまう」 「突然眠ってしまうような症状が繰り返し起こり、日常生活が困難になる」などがあります。

過眠症の代表的な疾患として、「ナルコレプシー」というものがあります。日中に通常考えられない場面で突然眠ってしまう睡眠発作が繰り返されます。ナルコレプシーは、別名「居眠り病」とも言われており、突然の筋力低下や睡眠麻痺、幻覚を伴うこともあります。

○慨日リズム睡眠障害
一般的に時差ボケと言われる時差症候群や交替制勤務による睡眠障害により個人の睡眠覚醒リズムと社会生活時間帯とに大きなズレが生まれ、なんらかの自律神経系の症状が見られるものを慨日リズム睡眠障害と言います。

また、欠勤することの多い10〜20歳代の単身者の中には、睡眠の時間帯が極端にずれるために遅寝遅起きが固定する「睡眠相後退症候群」を発症している人もいます。

特徴的な症状として、

・浅い睡眠しかとれない
・疲労感がある
・終始眠気を感じる
・めまいや立ちくらみがする
・ぼんやりとする

などが挙げられます。

○睡眠関連呼吸障害
睡眠中の呼吸障害により起こる睡眠障害を睡眠関連呼吸障害と言います。代表的な疾患として、「睡眠時無呼吸症候群」があります。睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に10秒以上呼吸をしていないということが連続して何回も繰り返されます。

睡眠時無呼吸症候群には2つのタイプがあります。

<閉塞性タイプ>
のどの構造異常や肥満により気道が狭くなることで起こるものです。多くの睡眠時無呼吸症候群がこのタイプにあたります。

特徴的な症状として、

・無呼吸による中途覚醒や睡眠の分断化
・日中の強い眠気
・全身の倦怠感
・朝の頭痛
・集中力低下
・不規則で大きないびき

などが挙げられます。また、無呼吸になると酸素不足になるため、脳や心臓の障害を併発することもあります。

<中枢性タイプ>
呼吸運動機能自体の異常で起こるものです。肺や胸郭、呼吸筋、末梢神経には異常がないのにも関わらず、呼吸指令が出ないために無呼吸が起こります。

睡眠障害の原因は?

睡眠障害の原因は、主に以下のような5つが考えられます。
①心理的原因
家族や友人、また職場などでの人間関係や、親しい人の死など、何らかの心理的ストレスに関したものです。眠れなくなった前後の出来事を思い出し、検討することで、原因が明らかになることがあります。
② 身体的原因
外傷などの痛みを伴う疾患や、湿疹などのかゆみを伴う疾患、また花粉症やぜんそくの発作など、身体の病気や症状が原因で起こるものです。原因となっている病気を治療することで、症状が改善されることがあります。
③ 精神医学的原因
不安や抑うつ(気分の落ち込み)を抱えている場合不眠に陥りやすくなります。憂うつな気分が続いたり、これまで楽しめていたことが楽しめなくなったりすることで眠れなくなったりもします。この場合は、うつ病の可能性もあります。慢性的な不眠症の症状が続いている人の中で、3分の1から半数は、何かしらの精神医学的な疾患を患っているとも言われています。
④ 薬理学的原因
薬、アルコール、カフェイン、ニコチンなどが原因で起こるものです。薬の服用、飲酒、カフェイン摂取、喫煙などが日常化していないか今一度振り返って確認することが大切です。また、疲れている時に飲みがちな栄養ドリンクには、カフェインが多く含まれているので飲み過ぎないよう注意しましょう。
⑤ 生理学的原因
海外旅行による時差ボケや、シフト制の仕事による昼夜逆転など、ライフスタイルが大きく変わると、眠ろうとする機能が低下します。

睡眠障害の原因は人によって様々です。原因によって対処法や治療法も異なってきますので、何らかの睡眠障害が起きていて日常生活に支障が出ているという方は病院の精神科や心療内科で診察を受けるようにしましょう。また、最近では睡眠障害治療を専門とするクリニックもありますので、不眠で悩んでいる方はそちらで見てもらうのも良いでしょう。

「よく眠れない」「眠りが浅い」…これらの対処法は?

病院にかかるまではいかないまでも、「なかなか寝付けない」「よく眠れない」「眠りが浅い」といったことは誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。 では、私たちが出来る対処法はあるのでしょうか。質の良い睡眠をとるための、1日の過ごし方のポイントを見ていきましょう。

<朝>
・朝はできるだけ光を浴びよう
睡眠を司るホルモンであるメラトニンは、昼間に光を浴びることで夜に分泌が高まるので、朝はしっかりと日光を浴びるようにしましょう。雨の日であれば、部屋の明かりをしっかり浴びることで、同じような効果を得ることができます。
・朝食はしっかり食べよう
朝食をきちんと食べることで、体内時計が整い、寝付きもよくなります。炭水化物やたんぱく質などをバランスよく食べるようにしましょう。ごはん、みそ汁、焼き魚などがおすすめです。
<昼>
・短時間の昼寝をしよう
午後に眠気が襲ってくるときには、10〜20分ほど目を閉じると疲れがとれやすくなります。ただし、夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響を及ぼすので、昼寝は午後3時前には済ませるようにしましょう。
・適度な運動をしよう
運動習慣をもつことで眠りの質が高まります。ウォーキングやヨガなど手軽にできるものを取り入れてみましょう。
<夜>
・睡眠前のカフェインやアルコール摂取は避けるようにしよう
就寝前4時間以内のカフェイン摂取は、入眠を妨げます。また、寝酒は、睡眠の質を悪くするのでやめましょう。
・自分に合った寝具を使おう
自分の体に合う寝具を使うことで、就寝中にリラックスすることができます。また、枕は高すぎると呼吸が浅くなり、低すぎると肩こりの原因になりますので、注意しましょう。
・睡眠前は照明を半分くらいにしよう
就寝1〜2時間前から照明を半分くらいに落とすことで眠りに入る準備ができます。また、遮光カーテンを使ったり、アイマスクを活用して、光源が直接目に入らないようにすると深い眠りにつきやすくなります。

まとめ

睡眠不足や不眠は、肥満やうつ病を引き起こすとも言われています。心を健やかに保つには、質の良い睡眠をとることが不可欠です。だからといって、「きちんと眠らなきゃ」と意気込むと逆に眠れなかったりするので就寝前はリラックスできるように努めましょう。例えば、読書やアロマ、軽いストレッチなど、自分に合ったリラックス法を習慣化することで眠りに入りやすくなりますよ。

<参考書籍・サイト>

メンタルヘルス・マネジメント検定試験公式テキスト III種 セルフケアコース【第3版】 2013 大阪商工会議所
OZmagazinePLUS  2015 スターツ出版

このページのライター紹介

かたこりこ:
大学では心理学を専攻。卒業後は、ラジオ番組の原稿やフリーペーパーの執筆、教科書系出版社勤務などを経て現在に至る。趣味は読書、映画・お笑い鑑賞。東京都出身。冬生まれだけど、寒いのは苦手です。