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心理相談員になるには

更新日:2017/05/23

心理相談員とは

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心理相談員とは、厚生労働省所轄「特別民間法人中央労働災害防止協会(以下、中災防)」が行っている養成研修により得られる「資格」というよりは「称号」です。取得にあたっての試験はなく、要件を満たし、中災防が開催する養成研修を受講すれば得られる称号です。

事業場において発生する労働者の高齢化による過失事故、職場の環境変化や長時間労働による心身の不調など、労働者の健康が損なわれつつある事態を懸念して、厚生労働省では「事業場における労働者の健康維持促進のための指針」を示した上で、「心と体の健康づくり運動=THP(トータル・ヘルス・プロモーション・プラン)」を推進しています。このプランを推進するための人材、すなわちTHPスタッフの一端を担うのが心理相談員です。

問診や診察を行う産業医、食生活の指導を行う産業栄養指導者など、全6種において養成研修が行われ、それぞれの称号を得て、THPスタッフとして労働者の健康維持のために努めています。

THPにおける心理相談員の役目は主に以下の4点で、企業におけるメンタルヘルスケアの担い手として活躍が期待されています。

1、メンタルヘルスケアの実施
2、ストレスに対する気づきの援助
3、リラクゼーションの指導
4、良好な職場環境の雰囲気づくり(相談しやすい環境など)

主な流れとしては、事業場において労働者の健康管理を行う産業医の指導のもと、上記について支援することを念頭に、カウンセリングや心理療法などを行っていきます。

心理相談員になるには

心理相談員になるには、以下のステップとなります。

要件を満たす

申込手続き(書類をFAXまたは郵送で送る)

養成研修を受講(3日間)

登録をする(3年ごとに更新が必要)

「心とからだの健康づくり指導者(THP指導者)名簿」に登録され、「THPスタッフ・心理相談員」の登録証および登録カードが発行されます。

心理相談員の要件

心理相談員の要件として、以下の通り定められています。

・大学において心理系(認定心理士取得レベル)、社会福祉系、保険系の正規の学科を修めて卒業した者
・運動指導専門研修またはヘルスケア・トレーナー養成研修を修了した者(THP養成研修)
・保健師の有資格者
・看護師または助産師の有資格者で、健康に関する面接または相談の経験を1年以上有する者
・衛生管理者の有資格者で、健康に関する面接または相談の経験を3年以上有する者
・労働衛生コンサルタント(保健衛生)の有資格者で、健康に関する面接または相談の経験を2年以上有する者
精神保健福祉士臨床心理士認定心理士産業カウンセラー社会福祉士の有資格者
・「事業場内メンタルヘルス推進担当者養成研修」及び「管理監督者・職場リーダーのためのラインケアセミナー」修了後、健康に関する面接又は相談の経験を3年以上有している者(いずれも中災防実施)

心理相談員の養成研修について

中災防による「心理相談員養成研修(心理相談専門研修)」は、年に15回ほど日本各地で開催されています。

■心理相談員養成研修
・研修開催地 東京・名古屋・大阪・広島・福岡(日程により開催地が異なる)
・研修期間  3日間
・定員    60〜100名(開催地により異なる)
・参加費   47,310円(協会賛助会員42,170円)※テキスト代込み

詳しくは「特別民間法人中央労働災害防止協会・研修会案内」にてご確認ください。

心理相談員の活躍の場

心理相談員の称号を得て、それを強みに新たなフィールドで活躍するというよりは、現在の仕事にプラスアルファとして取得する人が多いようです。

例えば、企業の総務・人事・労務などの担当者が心理指導員を取得し、社員の健康維持に生かすというケース。同じくTHPの担い手である産業医が健康診断などを行い、その結果をもとに心理相談やカウンセリングを行うという流れになります。

また、産業カウンセラーを取得している方が、プラスアルファとして取得するケースも多いようです。

まとめ

厚生労働省の「心と体の健康づくり運動(トータル・ヘルス・プロモーション・プラン)」を構成するひとつ「メンタルヘルス」について、中災防が256の事業場に行ったアンケート調査によると、ほぼ全事業場で「メンタルヘルスについて関心がある(すでに取り組んでいる)」と回答しています。この背景には、メンタル不調者の増加ということがあり、各事業場において対策が急務となっていることを表しています。しかしながら、「メンタルヘルスに対する社員の関心が低い」、また「やり方がわからない」といった問題があり、メンタルヘルス対策に苦悩している事業場が多いのも事実です。

その救世主となるのが、「心理相談員」です。心理相談員の役割として「メンタルヘルスケアの実施」と定義されていることからも、やるべきことは明確化されています。メンタル不調者を救い、よりよい職場環境の実現へ、心理相談員に期待の目が向けられているのです。

資格要件を満たす必要はありますが、現在、企業の人事や総務、労務といった部署にお勤めの方、またこれからそういった職種への就転職を希望する方にはぜひ取得していただきたい資格です。

また、「心理指導員」とは名乗れませんが、メンタルヘルスについては、さまざまな資格があります。例えば、「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」「メンタルケア心理士(R)」「メンタルヘルスカウンセラー」などです。通信や通学など、仕事をしながらでも資格を取得できる養成講座も開講されているので、興味のある方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。