心理カウンセラーを目指したきっかけ-アンケート調査結果を公開!

心理カウンセラー

資格取得を目指すきっかけは?

約半数が心理カウンセラーとして活躍したい!

「心理資格ナビ」編集部独自のアンケート調査で、138名の心理カウンセラー志望者に「心理の資格を取ろうと思ったきっかけ」を聞きました。その結果、全体の半数近くとなる48.5%の方が仕事として「心理カウンセラー」を目指していることがわかりました。

資格取得の目的詳細割合
心理カウンセラーとして活躍したい心理カウンセラーに憧れている29.5%
自身の心の病の経験を活かしたい18.9%
心理カウンセラー以外の職種で活用したい医療看護に活かしたい13.6%
介護職に活かしたい11.4%
現在の仕事に活かしたい7.6%
子育て支援に活かしたい3.8%
その他心理学に興味がある8.3%
身近な人のケアに活かしたい6.8%

また、18.9%の方が、うつ病などの心の病気を経験されている方で、自身の体験から同じような悩みを抱えている人の手助けをしたいと考えているようです。いくつか実際の声をご紹介します。

●心の悩みの経験がある方の声

自分自身も精神科へ5年ほど前から通っています。通院していく中で、心理について興味が深まり勉強してみたい気持ちが強くなりました。だいぶ落ち着いてきたので、挑戦してみようと思いました。(29歳・女性)

3年間の引きこもり時代に、精神疾患を抱えていましたが、現在は誰も信じてくれないくらい社会復帰できています。自分の経験を生かして人のために働きたいと思います。(29歳・男性)

精神的に苦しい時期を乗り越え、今は安定していらっしゃるとのこと、その経験は本当に尊く、財産とも言えるのではないでしょうか。そして誰かの力になりたいと思われたこと、その気持ちもとても大事なものに思います。

自分だけの経験は、大きな強みになります。苦しんだ分だけ心が耕され、人の痛みにも優しく繊細になれるのではないでしょうか。ただ、カウンセラーの仕事となると心にかかる負荷もそれなりにあり、再発や悪化のリスクもあるので、心配のある方については主治医と相談しながら、まずは心理学の勉強から初めてみてはいかがでしょうか。

その他の声も紹介します。

●悩んでいる方を身近に見てきた方の声

小学校教員を約28年勤め、先日退職しました。小さい子どもたちはたくさんの悩みを抱えており、スクールカウンセラーなどと共に見守っていましたが、家庭環境の悩みなどでは、保護者達も同じように困っていることが多い現実を目の当たりにしてきました。こうした保護者とどう向き合っていけばいいのか、教師の立場の私もすごく悩んできた経緯があります。今は、退職して時間に余裕がある状態なので、心理学を改めて学習した上で、こうした状況に対して自分が何かできないものかと考えています。(52歳・男性)

28年間も子どもたちと向き合い、教えてこられた経験がまず素晴らしいです。そして保護者の方々も、ひとりの人間として悩まれているのを発見され、何か支援できないかと思われたのですね。

こういったケースの場合は、スクールカウンセラーになるか、あるいは市区町村の教育相談室や民間の相談施設で働くことで、保護者たちの支援をする場面に多く出会えるかもしれません。長い教師キャリアで培ってこられた人を見る力を活かせる一方、子どもの支援とはまた別のやりがいと大変さが待っているでしょう。

教師とは学問や人としてのルールを「教え導く」一方で、カウンセリングは相談者が自分なりの道を見つけることを「待つ」ことを求められたり、学校現場では、そんなこと考えてもしょうがないと言われるような「弱い部分」をむしろ認めて受け止めていく、といった違いもあるように思います。心理学のスクールなどで学びながら、ぜひ強みを活かしたご自身の道を模索されていくといいと思います。

●年齢面でのメリットを感じた方の声

カウンセラーは年齢関係なく続けられるお仕事だと思います。今は、まったく違う業種で体力勝負なところがあるのですが、年齢を重ねるにあたってこのままで大丈夫かなと思うようになりました。友人が何かうまくいかないと気持ちが落ち込んでしまうことがあり、カウンセラーに興味を持ちました。いろんな人の心の闇や重荷から、少しでも早く抜け出せるお手伝いが出来たら、素敵だと思います。(47歳・女性)

おっしゃる通り、カウンセラーは年齢に関係なくできる仕事だと思います。自分より年上の方に話を聞いてもらいたい相談者は多いですし、別の業界で幅広いご経験をされてきたこともプラスになると思います。ただ一般的には、経験があるがゆえに、自分のわかりやすい方向に解釈してしまったり、持論を展開してしまうこともあると言われていますので、その点だけ心に留めておくといいのかもしれません。

ご友人だけでなく、さまざまな方の力になりたいと思われたのですね。相談者の方が辛い時期を乗り越え、本来のその方の力が発揮されているのを一緒に伴走するのは、大変ですがやりがいのある仕事です。ぜひ、相談者の心を軽くできる素敵なカウンセラーになっていただけたらと思います。

心理カウンセラー以外の仕事に活かす道も

心理の資格やカウンセリングの知識・スキルを、心理カウンセラー以外の仕事に活かしたいという方も全体の36.4%いました。

多いのは医師や看護師などの医療機関に勤務する方、介護施設で働く介護職員などです。そのほかにも、保育士、整体師、セラピストなどいろいろな職種の方が興味を持っているようです。

自分のため、身近な人のためにも

先に紹介したような何らかの仕事に結び付けて学びたい方のほかに、自分のためや身近な人のために学ぼうとしている方も少なくないようです。

いくつか実際の声をご紹介します。

家族にも、友人にも、心を解放する事がなかなかできなくて悩んでいる人がいます。私にできる事をしてあげたいと言う気持ちが段々強くなっています。(50歳・女性)

昔からの友人がうつかもしれません。病院の診断を受けたわけではないようですが、自分でも気になってしまい、詳しく勉強してみたいと思い、心理学系の講座を探しているところです。自分だけで解決できる問題ではないと思いますが、多少でも気持ちや考え方を理解してあげられればと思います。(37歳・男性)

小さな子どもがいる専業主婦です。将来的に子どものためのメンタルケアを学べたらいいなと思いました。なかなか学校に通う時間は作れそうにないので、カウンセラー養成講座というよりは、心理学のセミナーや通信講座がいいかなと思っています。(24歳・女性)

自分や身の回りの人たちのために、何か心理学を学んで役立てたい、とても素敵なお気持ちだと思います。その思いやりは必ず力に変わっていくと思います。逆に考えて、親・パートナー・友人などが、心理学の知識をしっかり持っていて、じっくり相談に乗ってくれたら、あるいはアドバイスしてくれたら、とても心強いですよね。

また、人間関係の維持や改善にも役立つと思います。大学院に行くのは時間的にも経済的にも大変ですが、通信講座や1dayレッスンをやっているスクールでしたら気軽に始められますし、内容も心理学のエッセンスが詰め込まれているので、学びは大きいと思われます。興味のある方はぜひ、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

心理カウンセラー関連資格はなぜたくさんある?

心理カウンセラーには統一資格がないため

心理カウンセラー関連資格は数多くありますが、「心理カウンセラーになるのにはこの資格が必要!」というものはありません。民間資格の中では臨床心理士が知名度が高く、心理カウンセラー資格の中でも最高峰に位置しますが、心理カウンセラーになるためには必ず臨床心理士の資格が必要ということもありません。

特定の資格を必要としないことに加えて、心の世界は広く、多様なアプローチが実践されているという特徴のせいか、さまざまな団体それぞれの基準で心理カウンセリングの知識・スキルを証明するための民間資格を作り、結果、多くの心理カウンセラー関連資格が生まれました

2017年に国家資格「公認心理師」が誕生!

長年、心理カウンセラー資格は民間資格のみが存在する状態でしたが、2017年に公認心理師法の施行によって国家資格公認心理師』が誕生しました。心理カウンセラーの仕事には公認心理師の資格が必須と定められたわけではないので、これまでの民間資格が無効になるわけではありませんが、この公認心理師法は文部科学省と厚生労働省との共管であり、特にこの二つの省庁が関連する学校病院などの分野で公認心理師の募集が多くなっていくことが考えられます

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