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児童心理司になるには【任用資格】

更新日:2017/09/27

児童心理司(心理判定員)とは

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児童心理司とは、心理学の知識を以って児童やその保護者の心理診断を行う「任用資格」のこと。以前は「心理判定員」と呼ばれていましたが、児童相談所で働く心理判定員に限り「児童心理司」という呼称に変わりました。なお、児童相談所以外の公的機関でこのような心理診断を行う者は従来通り「心理判定員」と呼ばれています。

ここ数年、虐待をはじめとした子どもを取り巻く事件が相次ぎ、悲しいニュースが日々流れるようになりました。

その中で、クローズアップされるのが「児童相談所」の存在。虐待や育児放棄といった劣悪な家庭環境の中で苦しむ子どもたち、それが原因で非行や自傷行為に走ってしまう子どもたち、そんな子どもたちの心に寄り添い、そうなってしまった原因の一端である保護者に手を差し伸べ、家族がまたひとつになって歩みだせるよう支援する大切な役目を担うのが「児童心理司」です。

具体的な内容としては、児童や保護者の心理状況を把握するための面談や心理検査による心理診断および、その診断内容に応じた心理療法やカウンセリングなどです(相談所によっては、心理療法担当職員が行います)。

それに対し、児童や保護者の福祉相談に応じるとともに、実態調査および社会診断を行い、最終的に親子ともに健やかな生活を送れるよう支援・指導するのが「児童福祉司」です。児童相談所では、両者が連携し協力のもと、対象者を安定した家庭生活へと導く支援を行っているのです。

児童心理司になるには

児童心理司になるための資格試験はありませんが、児童相談所に勤務する「児童心理司」は公務員です。心理職に就くためには地方公務員試験の中でも、上級(T種)地方公務員採用試験に合格しなければなりません。

また試験の内容は自治体ごとに異なりますが、難易度は高く採用数も少ないため、難関であることは間違いないでしょう。その他、臨床心理士資格があると優位とも言われています。

児童心理司になるには、公務員試験に合格することに加え、児童福祉法に定められている「任用資格要件」を満たしている必要があります。

任用資格要件(平成28年10月1日施行・児童相談所の体制強化に伴う改正)
1、医師であって精神保健に関して学識経験を有する者
2、大学において心理学を専修する学科等の課程を修めて卒業した者等とする

以上の要件を満たし、地方公務員上級試験に合格後、児童相談所に配属されて始めて「児童心理司」になれるのです。

心理判定員の活躍の場

児童心理司については、先ほど解説したように児童相談所に勤務している者を指すのですが、その他の心理判定員はどのようなところで活躍しているのでしょうか。その例としては、身体障害者厚生相談所、発達障害相談支援センター等です。そういった公的施設で、専門職の職員と連携・協力しながら、障害者の支援にあたっています。

児童心理司を取り巻く変革

平成28年4月、厚生労働省による「すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクト」に基づき策定された「児童相談所強化プラン」が公表されました。それによると、児童心理司について以下のように示されています。

○児童心理司の増員
虐待等により心に傷を負った児童へのカウンセリング等の 充実を図るため、心理に関する専門的な知識・技術に基づき指導を行う児童心理司について、児童相談所への配置を児童福祉法に新たに規定した上、平成 31 年度までの4年間で、全国で450人程度の増員を目指す。
【目標】
平成27年度 1,290人

平成31年度 1,740人(+450人程度)

この数値目標は、児童福祉司の増員目標に伴うもので、

「平成31年度には、児童福祉司2人につき、1人以上の児童心理司を配置すること」

という目標が掲げられています。

児童相談所強化プランは、「児童心理司」および「児童福祉司」を目指す方々にとっては、需要拡大の朗報です。すでに大学で心理学を履修した方であれば、あとは地方公務員試験です。独学では自信がないという方も、公務員試験に向けた各種講座を利用してみてはいかがでしょうか。通信講座なら、仕事をしながらでも効率的に勉強できますよ。