精神保健福祉士とは?資格の名前なの?

精神保健福祉士になるには?精神保健福祉士
精神保健福祉士
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城川 光子

1985年、東京生まれ。私立渋谷幕張高等学校、上智大学文学部、関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻。
公認心理師・臨床心理士・産業カウンセラー試験合格。心療内科クリニックでのカウンセリング、小学校スクールカウンセラーなどを経験。「全ての気持ちがあなたの大事な一部」をモットーに、本人の気持ちに寄り添ったカウンセリングを心がける。二児の母。

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『精神科ソーシャルワーカー(PSW)』職に就くための必須資格!

精神保健福祉士(PSW:Psychiatric Social Worker)とは、1997年に誕生した精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格です。
精神保健福祉士は精神科ソーシャルワーカーという名称で1950年代より精神科医療機関を中心に医療チームの一員として導入された歴史ある専門職です。社会福祉学を学問的基盤として、精神障がい者の抱える生活問題や社会問題の解決のための援助や、社会参加に向けての支援活動を通して、その人らしいライフスタイルの獲得を目標としています。2019年度末には89,121人の資格登録者がいます。
(公益社団法人 日本精神保健福祉会協会 http://www.japsw.or.jp/psw/)
似た資格の社会福祉士は、対象が高齢者・障害者・児童とより幅広く、対して精神保健福祉士は精神障がいの方を対象としているという違いがあります。
ここでは、精神保健福祉士になるための方法や活躍の場、やりがい・将来性などを紹介していきます。これから精神保健福祉士の資格取得を目指そうとお考えの方は、参考にしてみてください。

精神保健福祉士になるには

資格試験に合格して、資格登録する必要があります。

精神保健福祉士になるまでには、以下の3ステップをクリアしなければなりません。

1、受験資格を得る

2、試験に合格する

3、資格登録をする

受験資格については計11通りあります。一般の大学・短大卒の方や高卒の方でも、条件を満たせば受験資格を得ることは可能です。
以下で、資格取得ルートについて触れていきたいと思います。

精神保健福祉士の資格取得ルートは?

大きく4つに分けられる!

精神保健福祉士の資格取得ルートは11通りありますが、大きく4つに分けることができます。
1. 福祉系大学・短大で指定科目を履修するルート
細かな資格取得ルートは以下となります。
・福祉系大学等(4年)で指定科目を履修
・福祉系短大等(3年)で指定科目を履修 + 相談援助実務(1年)※
・福祉系短大等(2年)で指定科目を履修 + 相談援助実務(2年)※
2. 福祉系大学・短大で基礎科目を履修するルート
細かな資格取得ルートは以下となります。
・福祉系大学等(4年)で基礎科目を履修 + 短期養成施設等(6ヶ月以上)※
・福祉系短大等(3年)で基礎科目を履修 + 相談援助実務(1年) + 短期養成施設等(6ヶ月以上)※
・福祉系短大等(2年)で基礎科目を履修 + 相談援助実務(2年) + 短期養成施設等(6ヶ月以上)※
3. 社会福祉士 資格取得者(登録者)
・短期養成施設等(6ヶ月以上)※
4. 一般の大学・短大卒業ルート
・一般大学等(4年) + 一般養成施設等(1年以上)※
・一般短大等(3年) + 相談援助実務(1年) + 一般養成施設等(1年以上)※
・一般短大等(2年) + 相談援助実務(2年) + 一般養成施設等(1年以上)※
・相談援助実務(4年) + 一般養成施設等(1年以上)※

【相談援助実務に該当する業務】
・精神障害者の相談
・精神障害者に対する助言、指導
・精神障害者に対する日常生活への適応のための必要な訓練
・精神障害者に対するその他の援助
・援助を行なうための関係者との連絡、調整等
【短期養成施設等・一般養成施設等】
福祉系大学・短大等で指定科目を履修していない方向けの養成課程。受講期間は、短期養成施設(6ヶ月~1年が目安)一般養成施設(1~2年が目安)。
詳しくは『公益社団法人 社会福祉士振興・試験センター』のホームページにてご確認ください。

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精神保健福祉士の試験日程・内容は?

例年1月下旬~2月上旬に実施!問題は163問!

精神保健福祉士の試験は、例年1月下旬~2月上旬に実施されています。出題範囲は16科目(精神保健・福祉や障害者関連の領域)から、計163問が出題されています。尚、2020年の試験概要が発表されております。
2020年実施の試験概要、過去の試験データをまとめましたので、スケジュール目安としてご参考ください。

項目内容
試験日程令和2年2月1日(土曜日)13時30分~15時50分
令和2年2月2日(日曜日)10時00分~12時15分
出題範囲・問題数出題範囲:
以下16科目から出題
【令和2年2月1日(土曜日)】 ・精神疾患とその治療
・精神保健の課題と支援
・精神保健福祉相談援助の基盤
・精神保健福祉の理論と相談援助の展開
・精神保健福祉に関する制度とサービス
・精神障害者の生活支援システム
【令和2年2月2日(日曜日)】 ・人体の構造と機能及び疾病
・心理学理論と心理的支援
・社会理論と社会システム
・現代社会と福祉
・地域福祉の理論と方法
・福祉行財政と福祉計画
・社会保障
・障害者に対する支援と障害者自立支援制度
・低所得者に対する支援と生活保護制度
・保健医療サービス
・権利擁護と成年後見制度
試験場所(都道府県)北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
合格発表令和2年3月13日(金曜日)
受験申し込み期日令和元年9月5日(木曜日)から10月4日(金曜日)(消印有効)まで
受験料精神保健福祉士のみ受験:
17,610円
精神保健福祉士と社会福祉士を同時に受験:
28,140円
※内訳:精神14,160円、社会13,980円
精神保健福祉士の共通科目免除により受験:
14,080円
合格基準問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点
試験実施日受験者数合格者数合格率
2020年2月1日(土)・2日(日)6,633人4,119人62.1%
2019年2月2日(土)・3日(日)6,779人4,251人62.7%
2018年2月3日(土)・4日(日)6,992人4,399人62.9%
2017年1月28日(土)・29日(日)7,174人4,446人62.0%
2016年1月23日(土)・24日(日)7,173人4,417人61.6%

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精神保健福祉士の仕事内容・活躍の場は?

精神的な障害を抱えた方への日常生活・社会復帰に向けたサポート!

精神保健福祉士の仕事は、障がいのある人が普通に暮らせる地域づくりを目指し、精神障がい者の社会復帰のための助言、日常生活を支障なく営むためのサポートをします。
■ 病院・クリニックでの仕事
病院では、入院から退院までの相談対応や、退院後の日常生活を送るための支援、家族や関係機関との連絡・調整などがあります。病院やクリニックではデイケアやカウンセリングを担当することもあります。医療機関においては、他職種との連携を保つことが義務付けられており、また主治医がいればその指導を受けることになっています。
■ 地域の生活支援センターでの仕事
地域の生活支援センターでは施設や病院に長期入所していた方が地域での生活に移行できるよう、住居の確保や外出時の同行、生活訓練、相談支援、就労支援、各種の支援制度・サービスの紹介や利用調整などの地域移行支援や、一人暮らしや障がい者のみの世帯の方には夜間を含む緊急時における連絡や相談のサポートを行う地域定着支援を行ないます。
■ 精神保健福祉センター・保健所での仕事
精神保健福祉センターや保健所などでは精神障がい者やその家族や雇い主に対しての相談業務や、地域住民や職員に対して講演会やイベント、研修などのメンタルヘルス啓発活動に携わります。
■ 学校現場での仕事
学校現場でスクールソーシャルワーカーの活躍が始まっており、全国の小・中・高校や教育委員会、教育事務所で勤務しています。配置目標が2019年に1万人となっており、現状は60%程度の達成率となっているようです。スクールカウンセラーが個人の心理面のサポートがメインなのに対し、スクールソーシャルワーカーは環境面からのサポートをするという違いがあります。子どもたちの問題行動の背景には家庭、友人、地域、学校など本人が置かれている環境の問題があり、家庭環境や関係機関、ボランティア団体、地域協議会や市町村の福祉相談体制に働きかけていきます。
■ 産業領域での仕事
産業領域ではハローワークでの相談業務や、就労移行支援施設でのジョブトレーニングなどの仕事が代表的です。また2015年より一定規模以上の事業所にストレスチェックの義務化がされていますが、精神保健福祉士も研修を受けることでこの実施者になることができます。
他にもEAP(従業員支援プログラム)企業でのカウンセラー業務などもあります。契約企業の従業員からの電話・メール・対面相談に応じたり、休職・復職のサポート、研修の提供をします。契約企業のメンタルヘルス対策における人事・管理職に対するコンサルティングや組織分析を行うこともあります。EAP企業ではその性質上、採用時に民間企業での勤務経験を求められることがあり、一般企業での仕事に従事しながら夜間や通信で精神保健福祉士を取得し、EAPカウンセラーとして勤務している方もいます。
■ 公務員になる道も
精神保健福祉士としての実務経験があれば35~40歳くらいまで公務員の募集がある地域もあるようです。狭き門ではありますが、普通の公務員試験よりはハードルが低いので、安定した収入を望まれていて、年齢的に可能であれば、おすすめします。
精神保健福祉士は福祉の専門家のため行政と馴染みが良く、そして相談者の心の深く入り込むというよりは、人と環境の間にある問題を、環境を動かすことによってダイナミックに変化させていく仕事です。活躍の場も多岐に渡っており、精神保健福祉士は地域社会全体の健全化を目指す大きな役割を持っています。
以下で、主な活躍の場をまとめてみました。

領域勤務先例
医療機関精神科病院・クリニック・総合病院精神科
生活支援サービス相談支援事業、地域活動支援センター、グループホーム・ケアホーム、就労移行支援事業、就労継続支援事業、自立訓練事業、救護施設、児童養護施設等
行政機関自治体・保健所、福祉事務所、精神保健福祉センター
司法施設保護観察所等、矯正施設
その他社会福祉協議会、ハローワーク、介護保険関連施設、教育機関、企業など

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精神保健福祉士のやりがい・将来性は?

専門的なサポートで一緒に社会復帰を目指す楽しさ!

精神障がいを抱える方やそのご家族から悩みを聞き、問題を整理し、解決への手助けができます。この先どうしてよいかわからない…という不安に対し、気持ちを支えながら、活用できる制度の紹介や手続きの援助、関係機関との連携など、具体的な見通しを示すことができ、ご本人やご家族の大きな支えになることができるでしょう。社会復帰に向けてどうすればいいか、共に考えながら解決していく楽しさは魅力の一つかもしれません。
また、状態が安定して社会生活に戻ることができたり、ご本人に合った就職ができたりと、節目と言えるような何か一歩を踏み出されていくときにも、大きなやりがいを感じられるのではないでしょうか。

医療機関に限らず教育現場や企業からも注目!

ストレス社会となっている現代において、医療機関に限らず教育現場や企業などでも精神保健福祉士への期待は高まってきています。また、厚生労働省をはじめ行政機関も精神障害のある方が社会復帰を果たし生き生きと仕事ができるよう、積極的な支援を行ってきています。精神保健福祉士は、幅広い領域からも注目されている将来性ある資格といえるでしょう。
なお年収は300~400万円未満が最も多く、ついで200~300万円未満と続きます。精神科の専門病院では430万、心療内科のクリニックでは380万、精神保健福祉センターでは420万、障害福祉サービス事業所では390万円ほどとなっているようです。非常勤での募集も多く、時給1000円前後のものも多いですが、例えばスクールソーシャルワーカーでは時給3000円ほどのところが多いなど、勤務先によってばらつきがあるようです。
4年制大学卒業であれば学部を問わず、一般養成施設等で1~2年(※昼間・夜間・通信で期間は異なる)の課程を修了すれば受験資格が得られるため、社会人や主婦からの転職も多い資格です。人の役に立ちたい、相談に乗りたい、コーディネート役が得意、自分のライフワークにしたいなど思われる方ににおすすめの資格です。

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社会人から最短で精神保健福祉士を目指すなら

通信制大学での履修がおすすめ!

社会人から精神保健福祉士の資格取得をするには、短期養成施設へ通わなければなりません。養成施設の中には通信制大学もあり、通学で学ぶよりも短期間で精神保健福祉士を目指すことが可能です。
履修先も複数あるため、かかる費用や学習スケジュールはもちろん、細かな点まで比較検討されることをおすすめします。資料請求してパンフレットでも確認してみてください。無理なく勉強できる自分に合った学校選びをしたいものですね。

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