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ツァイガルニク効果とは

更新日: 2018/06/13

私たちの日常に溢れているツァイガルニク効果とは

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心理現象の一つに「ツァイガルニク効果」というものがあります。どういう効果か簡単に説明すると、人は達成できた事柄よりも、達成することができなかった事柄や中断している事柄のほうを強く覚えている、という現象のことを指します。また、ツァイガルニック効果、ゼイガルニク効果、ゼイガルニック効果と呼ぶこともあります。

詳しく説明すると、元々はドイツのゲシュタルト心理学者であるクルト・レヴィンが「人は目標に向けて行動するとき緊張感が生まれ持続するが、目標を達成することでその緊張感は解消される」という仮説を立てました。それを元にして、ソビエト連邦(現ロシア)の女性心理学者である ブルーマ・ツァイガルニクが実験をおこない、「目標が達成されていない行為に関する未完了の課題についての記憶は、完了した課題についての記憶に比べて思い出されやすい」という結果から、自身の名前をとった「ツァイガルニク効果」が提唱されるようになりました。

このツァイガルニク効果、実は私たちの日常で非常に多く存在します。ツァイガルニク効果に、知らず知らずの内に引っかかっている人も、きっととても多いことでしょう。例えば、よくテレビでも目にしますが、「この続きはCMの後で…!」とか「60秒後!更なる感動があなたにやってくる…!」など、結末やクライマックスをわざと先送りにする番組を目にしたことはないでしょうか?これはまさにツァイガルニク効果が働いていると言えます。また連続ドラマもそうです。ドラマは必ずと言って良いほど、ラスト間際ににどんでん返しや衝撃的な出来事が起こったり、主人公が意味深な言葉を発言したりして、次の回への期待を生み出しています。知りたい内容や興味の対象を一旦遮断されることで、より強く気になってしまうというのは、ツァイガルニク効果の基本的な原理です。

コマーシャル以外にも、インターネット上でもよく目にします。例えば、あるニュースのコンテンツ。最初の一ページ目だけは無料で読めるのですが、二ページ目からは会員登録が必要になり有料になる、というもの。一ページ目を読んでしまっているので、次も気になって仕方がない。そして会員になり有料化した二ページ目を読む…という経験はありませんでしょうか?スマートフォンのアプリでも、漫画が読めるアプリを利用している人は私の周りにもとても多くいますが、最初の一冊目だけ無料で読めるのに二冊目からは有料になる。そうとはわかっていても、一冊目を読んで続きがどうしても気になってしまい、二冊目も三冊目もお金を払って購入してしまう、という話しはよく聞きます。

このようにツァイガルニク効果は、最もよくありふれている心理現象の一つと言えるでしょう。 そして恋愛や仕事など、私たちの日常の様々な場面で応用することも可能です。では、ツァイガルニク効果を使って恋愛や仕事で活かす方法を考えてみたいと思います。

恋愛でツァイガルニク効果を活かすために

例えば、失恋の経験がある人も多いことと思います。自分が別れを告げた側ではなく、いきなり別れを告げられた。突然別れることになり青天の霹靂でとても辛い思いをした…という経験をした人もいらっしゃると思います。そのような経験がある人は「相手に未練が残ってしまって、なかなか忘れられないし、次の恋へ進めない」という、もどかしい気持ちを抱いたことがあるかもしれませんね。実はこれもツァイガルニク効果が働いており、別れを告げられた側は関係性を継続したかった恋愛が未完成のまま終わりを告げてしまったことで、強く記憶に残ってしまっている状態なのです。やはり、続きがあるものとして期待していた事柄が途中で中断されてしまうと、気になって忘れられないという現象が起こりやすいのです。

では、上手に恋愛でツァイガルニク効果を引き出して、相手の気持ちを惹き付けるためにはどうしたら良いか考えてみましょう。相手に「未完成の感情」を与えることが大事なので、気になる人ができたら、自分の情報はあえて小出しにしていくのが良いかもしれません。どうしても相手を好きになってしまうと、自分のことも早く知ってもらいたい・相手のことも沢山知りたいと思いがちですが、一気に自分の情報を与えるよりも、小出しにした方が「もっと相手のことを知りたい」という未完成の感情が生まれて、より相手に惹かれやすいのです。

例えば、一気に自分の趣味の話しをするのではなく、「実は趣味でサッカーをしている」と伝え、数日後には「子ども達に休日にサッカーを教えているから見にこない?」など、細かい内容はゆっくり小出しにしていくと、相手の興味をより引き出し、夢中にさせることも可能かもしれません。他にも、今はLINEアプリで連絡を取り合う人が多いようですが、ダラダラと取りとめのない話しでLINEを続けるよりも、途中で終わらせたり、8分目程度で切り上げることも良いかもしれません。もちろん、大事な話しをLINEでしている時に途中で勝手に終わらせるようなことが続くと、相手の信用を失ってしまう恐れもありますが、途中で一回切って数時間後に送るなど、未完了のままにした方がより相手の気持ちを惹き付けるかもしれません。

仕事でツァイガルニク効果を活かすために

仕事でもこのツァイガルニク効果を上手に活かすことができると、業務の生産性がアップする可能性があります。多くの人は、仕事をキリのよいところで終わりにして家に帰りますよね。でも実は、敢えてキリのあまり良くないところで終わりにしたほうが、業務の生産性が上がる効果があるのです。キリの良くないところで、中途半端なところで、敢えて強制終了させることにより、手を止める前の作業のことが記憶に強く焼き付けられ、続きを再開したときにはスムーズに仕事ができるのです。キリの良いところで終わらすと、どうしても仕事のことは忘れてしまいます。しかし、ツァイガルニク効果を使い、仕事を敢えて強制終了することで、必然的に仕事のことを考える時間も増えますので、「明日はこうしてみよう」「こうやるともっと早く終わるな」なども考えることに繋がります。すると、生産効率がアップし、スムーズに仕事を進めることにつながるのです。

また、仕事の資格をとりたい!と頑張って勉強する人も多いかと思います。資格の勉強をする時も同じで、長時間ダラダラと勉強をやり続けるよりも、途中で強制終了させたほうが記憶力も増します。そして次回に勉強をするときのモチベーションにも繋がることでしょう。どうしても取りたい資格があって、日中は働きつつ夜に勉強をしているけど集中できなくて、なかなか覚えることができずに焦ってしまう…というケースも、とてもよく聞く話しです。脳みそも疲れ、疲労も溜まっていき、やがてストレスに変わって勉強を辞めたくなる…資格を取ることを諦めそうになる…、といったこともあるかもしれません。こうならないためにも、勉強を敢えて途中で終わらせる。すると、「続きが気になる」効果が発揮されて、次回の勉強も、よりスムーズに疲労やストレスを感じないまま再開できる可能性が高くなります。 このツァイガルニク効果、自己成長させるために使うこともできるので、是非意識をして普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。