プロフェッショナル心理カウンセラーとは

プロフェッショナル心理カウンセラーになるには? プロフェッショナル心理カウンセラー
プロフェッショナル心理カウンセラー

プロフェッショナル心理カウンセラーとは

心理カウンセラーの全国統一資格

プロフェッショナル心理カウンセラーとは、一般社団法人 全国心理業連合会(全心連)が認定する民間資格です。

心理カウンセラーに関する資格はさまざまな協会や団体が認定しており、それぞれ独自の基準によって資格の認定が行われています。そのためカリキュラムも質の高いものからお手軽なものまで入り乱れ、カウンセラーの質にもばらつきが生まれていました。

こういった状況に危機感を抱いた長年現場で活躍してきた心理カウンセラーや、心理カウンセラー養成スクールの経営者による議論によって、臨床心理士とは異なる資質をもつ心理カウンセラーの特徴や強みを活かした、国家資格に相当する心理カウンセラーの全国統一資格として「プロフェッショナル心理カウンセラー」が誕生しました。

カウンセリング教育や実習研修+試験合格により取得できる心理の民間資格

ロールプレイやケーススタディを通じた「カウンセリングスキル教育」、カウンセリングの現場に同行する「カウンセリング実習研修」、心理カウンセラーとしての姿勢や行動規範、心構えを学ぶ「プロフェッショナル適性」教育を受けた上で、資格試験に合格することで資格を取得できます。社会経験を重視しているため、人と関わった社会経験が実習研修の一部としてカウントされる場合があります。

「上級」と「一般」の2種類がある

プロフェッショナル心理カウンセラー資格には「一般」と「上級」の2種類の資格があります。

一般」は心理カウンセラーとして活動するベースラインとされており、心理カウンセラーとして仕事をするにあたって最低限の専門知識を一通り勉強していることを証明します。

上級」は国家資格に相当するレベルで、資格取得に必要な履修時間や専門性は、国家資格である精神保健福祉士と同レベルです。

プロフェッショナル心理カウンセラー資格を取得方法などを以下で詳しく見ていきましょう。

プロフェッショナル心理カウンセラー資格を取得するには

これから目指す場合

プロフェッショナル心理カウンセラー資格の取得ルートは以下の通りです。

1、受験資格を得る(認定校で必要なプログラムを履修)

2、試験に合格する

3、プロフェッショナル心理カウンセラー認定

まずは認定教育機関でプログラムを履修し、受験資格を得る必要があります。

すでに学んだ・学んでいる場合

全心連の認定教育機関で心理カウンセラーすでに勉強を終えた方、あるいは現在勉強している方は下記の資料をまとめたうえで、学んでいた(いる)スクール(認定教育機関)へ受験資格を満たしているかご相談ください。

  • そのスクール(認定教育機関)で学んだカリキュラム、トレーニング一覧
  • 他の場所で学んだ心理学、カウンセリング等のカリキュラム一覧(具体的な内容と時間数がわかるものをお持ち下さい)
  • ボランティアも含めた、今までの臨床研修一覧
  • 心理カウンセラーとして仕事をされている方は、実績一覧
  • 人とかかわった社会経験一覧(実習研修としてカウントされる場合があります)
  • 心理、医療、福祉等でお持ちの資格一覧

もし、受験資格を満たしていない場合でも、補講プログラムを受講することで条件を満たすことがあります。

全心連の認定教育機関以外で学んでいた場合は、下記資料をまとめたうえで全心連のスクール(認定教育機関)へご相談ください。
プロフェッショナル心理カウンセラーになるためにはどうしたらいいかの相談を受け付けています。

  • 今まで学んだ心理学、カウンセリング等のカリキュラム一覧
  • (具体的な内容と時間数がわかるものをお持ち下さい)
  • ボランティアも含めた、今までの臨床研修一覧
  • 心理カウンセラーとして仕事をされている方は、実績一覧
  • 人とかかわった社会経験一覧(実習研修としてカウントされる場合があります)
  • 心理、医療、福祉等でお持ちの資格一覧

すでにカウンセラーとして活動している場合

すでに心理カウンセラーとして活動されている方や、心理以外の専門職の方(医師、医療・福祉・教育関係従事者、セラピスト、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント等)でプロフェッショナル心理カウンセラー取得を目指す方は、全心連事務局、もしくは各認定教育機関へお問い合わせ下さい。

これまでの履修カリキュラムや実務経験などから、プロフェッショナル心理カウンセラーになるための方法をお伝えしています。

社会経験が履修プログラムの一部として認められることも

以下ような学習・社会経験は履修プログラムの一部として認められることがあります。その場合は足りない部分を履修することで受験資格を取得することができます。

・社会人として働く中で人と関わった経験(管理職、教職、介護看護関連など)
→実習研修の一部として認められる場合があります

・認定教育機関以外で心理カウンセラーの知識・スキルを学んでいた場合
→学んできた内容を履修プログラムの一部としてカウントできる場合があります

プロフェッショナル心理カウンセラー資格試験の受験資格について

受験資格を得るには、全国心理業連合会の認定教育機関にて必要なプログラムを修了し、推薦を受ける必要があります。

アイディアヒューマンサポートアカデミー(全国)
東京メンタルヘルス こころアカデミー(東京)
一般社団法人 日本メンタルトレーナー協会(東京)
東京ビジネスカウンセラー学院(東京)
一般社団法人 日本グリーフ専門士協会(東京)
NPO法人 セルフ・カウンセリング普及協会(神奈川)
浦和カウンセリング研究所(埼玉)
日本マイクロカウンセリング協会 TKN心理サロン(大阪)
一般社団法人 カウンセラーカレッジ石川(石川)
一般社団法人 ハートリンクス(岐阜)
メンタル グロ-アップ スク-ル(鹿児島)
※詳細については一般社団法人全国心理業連合会のHPにてご確認ください

履修プログラムについて

プロフェッショナル心理カウンセラーには「上級」資格と「一般」資格があり、「上級」はトータル1280時間「一般」は246時間の履修プログラムが用意されています。初心者から「上級」資格を目指すプログラムを受けることも可能です。

■ 1:カウンセリングスキル教育
心理学の専門知識教育を受けます。講義だけではなく、ロールプレイやケーススタディを重視した内容です。
・上級:450時間
・一般:160時間

■ 2:カウンセリング実習研修
カウンセリング現場での実習研修・カルテリング行います。実習にはボランティア活動も組み込まれ、自主的な社会活動を積極的に評価する仕組みになっています。
・上級:650時間
・一般:60時間

■ 3:プロフェッショナル適性訓練
心理カウンセラーに必要な法律や行動規範を学び、また、自分自身がカウンセリングを受けることで自己認識を深めて自己成長をはかるプログラムです。心理カウンセラーの役割は「知識によって相手を判断」することではなく、「相手を受け入れて心に寄り添うこと」であるという理念に基づいたプロフェッショナリズム教育を受けます。
・上級:182時間
・一般:26時間

プロフェッショナル心理カウンセラー資格取得にかかる期間

「一般」はトータル246時間

「一般」の履修時間はトータルで246時間以上とされており、約18~24ヶ月にかかります。

同じく民間の心理系資格である産業カウンセラーはトータル116時間、約10カ月とされていますので、心理系資格の中でも長い期間であるということがわかります。

認定スクールの講座では「初級講座」「中級講座」「上級講座」の座学と「実習」などに期間が分けられており、トータルで246時間の講座となっているものが一般的です。

上級はトータル1280時間

「上級」はトータル1280時間必要で、履修時間は国家資格である精神保健福祉士と同等です。

特に実習に力を入れており、カリキュラムの中でも最長の650時間を実習研修に割いています。

プロフェッショナル心理カウンセラー資格試験について

プロフェッショナル心理カウンセラーの試験は、上級と一般に分かれています。年2回、同日に実施されています。試験日程・試験形式を下記にご紹介します。

試験日程

第25回 上級・一般資格試験
出願期間2023年1月3日(火)~2月3日(金)
一次試験2023年3月5日(日)
一次試験合格発表2023年4月5日(水)
二次試験期日2023年5月7日(日)
二次試験合格発表 2023年6月7日(水)

試験形式

一般試験
一次試験 筆記(多肢選択50問/2時間)
二次試験 ロールプレイおよび口頭試問
(2名の審査員が実施/10分~20分)
上級試験
一次試験 ・筆記(多肢選択50問/2時間)
・小論文(記述式3題/90分)
二次試験 ロールプレイおよび口頭試問
(3名の審査員が実施/20分~30分)

プロフェッショナル心理カウンセラー資格の難易度

上級は国家資格レベル

プロフェッショナル心理カウンセラーは「臨床心理士とは異なる資質をもつ心理カウンセラーの特徴や強みを活かした、国家資格に相当する心理カウンセラーの全国統一資格」として創設されたもので、「上級」のレベルは国家資格に相当する難易度の高い資格です。

「一般」でもトータルで246時間以上、約1年半~2年の学習期間が必要ですので、ほかの心理系資格と比べてもその難易度は非常に高いといえます。

プロフェッショナル心理カウンセラー資格を取得するメリット

仕事を得やすい

全心連の求人募集ではプロフェッショナル心理カウンセラー資格が必須のものが多いので、この資格を持っていることで仕事を得やすくなるでしょう。

全心連の求人には法務省や厚労省などの公的機関の仕事も多いため、そういった仕事に就きたい方には特におすすめです。

実践力が身に就く

プロフェッショナル心理カウンセラーは特に実践力の形成に力を入れており、カリキュラムも実習研修やケーススタディに多くの時間を割いています。そのため、「資格を取ったけど現場で使えない」ということはなく、自信をもって現場に出ることができます。

実力重視の資格を取得したい方におすすめです。

まとめ

プロフェッショナル心理カウンセラー資格を取得するには、認定校でのプログラムの受講と試験合格が必要です。特に上級資格を目指すプログラムではカウンセリング実習研修の時間が充実しており、初心者からしっかりカウンセリングのスキルを身につけられる内容になっているようです。

資格認定団体である一般社団法人 全国心理業連合会(全心連)では、厚生労働省の自殺防止対策事業において「新型コロナウイルス感染症関連SNS心の相談」を実施したり、厚生労働省コロナウイルス対応支援窓口にてダイヤモンド・プリンセス号の乗客やクルーに向けた無料の「心のケア相談」を受け付けるなどの活動をしており、こういった場面でもプロフェッショナル心理カウンセラーの資格取得者が活躍しています。

公認心理師、臨床心理士ほどの知名度はないため、一般の求人でこの資格が求められることはそれほどありませんが、資格取得後はプログラムを実施しているスクール運営会社の所属カウンセラーとして活躍する方などが多いようです。プログラムの詳細や卒業生の進路など、詳しくはスクールへの資料請求で確認するといいでしょう。

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