国家資格・公認心理師ができたけど…臨床心理士はこの先どうなるの?

国家資格・公認心理師ができたけど…臨床心理士はこの先どうなるの?臨床心理士
臨床心理士

心理の難関資格としてよく知られる臨床心理士。2017年に心理の国家資格(公認心理師)ができたけれど、民間資格である臨床心理士はこの先どうなる?気になるポイントを見ていきましょう。

臨床心理士の実績と信頼性

臨床心理士は1988年の認定開始から30年以上、日本の心理臨床の現場を支え、確実な実績と信頼があります。指定大学院での少人数制でのきめ細やかな教育、さらには生涯に渡って研鑽しつづける5年毎の更新制など、質を保つためのシステムがあります。さらに都道府県臨床心理士会のネットワークなども強みです。

公認心理師と臨床心理士の見通し

2017年施行の公認心理師法により、心理の国家資格公認心理師が誕生しました。

現在の公認心理師は、実務経験が5年あれば受験資格を得られる経過措置の最中なので、さまざまな職種の方がいます。もちろんそれぞれの強みがあるのですが、公認心理師は新しい資格であり実績が少ないということもあってか、心理職としての採用となると、臨床心理士を取得しているかどうかが問われる場合もあります

臨床心理士の資格はこれからも公認心理師とは別の資格として、心理職の中でも確固たる地位を継続、または向上させていくのかもしれません。

しかし、「資格更新制度」と「診療報酬」の違いにより、今後は公認心理師が優位になっていく可能性もあります。

公認心理師と臨床心理士の違い

資格更新制度の有無

臨床心理士は資格を取得した後も5年ごとの資格更新制度があります。一方、公認心理師には更新制度はありません。

今後、公認心理師カリキュラムで大学に入学した方が大学院を卒業し、現場に公認心理師が増えてくると、資格の更新に手間のかかる臨床心理士よりも、1度の合格と登録で資格の効力が一生続く公認心理師だけ取得すればいいという流れになっていく可能性もあります。

診療報酬

医療現場にて保険診療の際に計算される診療報酬は公認心理師にのみ発生します。(※公認心理師と診療報酬について、詳しくは下記のページでご紹介しています。)

今後、病院で働く場合には公認心理師の資格が必須となることも考えられます

まとめ

採用などの現状から、現時点では臨床心理士は心理職に必須の資格であるといえそうです。

しかし、今後は国家資格である公認心理師が優位になっていく可能性もあります。

公認心理師・臨床心理士の両方の受験資格を得られる大学・大学院もありますので、これから資格取得を目指す方は合わせて確認するといいでしょう。

公認心理師・臨床心理士の資格取得ルートについてはそれぞれ下記のページでご紹介していますので合わせてご参照ください。

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