心理系の資格として知名度の高い臨床心理士。特に病院やスクールカウンセラーへの就職には公認心理師か臨床心理士が必要と言われています。
資格の取得が難しいことでも知られる臨床心理士ですが、実際に資格を取得した後の年収は?就職先は?気になるポイントを詳しく見ていきましょう。
臨床心理士の就職先
病院・学校への就職が多い
臨床心理士の就職先は病院・クリニック(医療機関)や学校(教育機関)などが多くなっています。
そのほかにも大学・研究所、福祉施設、一般企業、労働・産業分野、司法・法務・警察関連に就職する例や私設の心理相談室(カウンセリングルーム)で働く例など、様々な活躍の場があります。
臨床心理士の活躍の場について、詳しくは下記のページでもご紹介しています。
臨床心理士の年収
臨床心理士の年収:300万円~400万円ほどの方が多い
一般財団法人 日本臨床心理士会の「第7回 臨床心理士の動向調査」 によると、臨床心理士の年収は300万円~400万円の方が全体の20%程度と一番多くなっています。もちろんそれより多く年収を得ている方も、少ない方もいるでしょう。
残念ながら、平均年収については公開されていないため不明です。
初任給:月収20万円 ~22万円が相場
初任給は月収20~22万、非常勤の方については時給1,000~1,500円からというケースが多いようです。
臨床心理士の年収は高い?低い?
臨床心理士の75%は女性であり、日本の女性の給与所得者の平均年収は293万円です。臨床心理士は特別高収入とまではいえないものの、年収は決して低くないといったところでしょう。
収入は働き方によっても異なります。特に臨床心理士は非常勤をかけもちしているケースも多く、仕事を多く入れればその分収入につながりますし、たとえば出産・育児などライフステージに合わせて仕事をセーブしている間は収入もそれなりになるでしょう。
臨床心理士の勤務形態については下記で詳しく見ていきます。
臨床心理士の勤務形態
常勤が33.8%、非常勤が44.7%
臨床心理士の勤務形態については、「常勤」が33.8%、「非常勤」が44.7%、「常勤+非常勤」が13.8%といった割合です。
「非常勤」の方が半数近く、「常勤+非常勤」の方も含めると半数を超えるということで、非常勤で働いている方が多いというのが一つの特徴と言えるでしょう。
非常勤ならではのメリットも
非常勤というとマイナスの印象を抱く方もいるかと思いますが、 非常勤ならではのメリットもあります。下記に臨床心理士などの資格を取得してご活躍されている城川先生の例をご紹介します。
非常勤というと「雇用が不安定」「社会保障の面が心配」といったなマイナスなイメージもありますが、さまざまな領域のキャリアを同時に伸ばしていけるというメリットもあります。
個人的な例ですが、心療内科のクリニックでさまざまな精神疾患を持った方のカウンセリングをすることで、ニートの支援団体では必要な方に適切に医療機関を勧めることができたように思います。
結婚や子育てでライフスタイルが大きく変わっても、非常勤の仕事によって限られた時間を有効に使い、仕事と子育てのバランスを取りやすいということも言えます。
また、スクールカウンセラーの時給は他職種よりも少し高めで、例えば東京都は時給5000円となっています。このように非常勤といっても色々な側面があります。
城川先生のお仕事の内容や、資格取得までの道のりについてのインタビュー記事もありますので、興味のある方は下記のページよりご覧ください。
まとめ
臨床心理士の就職先や年収について見てきました。
病院・クリニックの心理カウンセラーや、スクールカウンセラー、公的機関の心理職の募集では多くの場合、公認心理師あるいは臨床心理士の資格が求められます。
臨床心理士の資格取得ルートや試験概要については下記のページで詳しくご紹介していますので合わせてご参照下さい。