心理資格ナビ
ゼロからスタート!心理カウンセラーを目指す方へ ゼロからスタート!心理カウンセラーを目指す方へ

カリギュラ効果とは|ビジネスシーン、日常での例

更新日: 2017/11/24

禁止されたことは「どうしてもやりたくなる」カリギュラ効果とは

イメージ

カウンセラーのたまきです。今日紹介する「カリギュラ効果」は私たちの生活にも多く潜んでいます。ごく一般的かつメジャーな心理現象と言っても過言ではありません。

カリギュラ効果とは、1980年にアメリカとイタリアが合作した映画である『カリギュラ』が語源となっています。この映画はかつてのローマ帝国の皇帝であるカリグラをモデルにして作られているのですが、その内容があまりにも残忍で過激だったので、アメリカのボストン州では公開禁止になった程です。しかしそれが逆に人々の話題となり、しまいに大きな話題を呼んで一大旋風を巻き起こしました。そのことから、禁止されたことは「やりたくなる」「見たくなる」ことをカリギュラ効果と呼ぶようになりました。

日本人なら誰しもが知っていると言える昔話の一つに『鶴の恩返し』があります。このお話しもカリギュラ効果が潜んでいます。娘は夜になると「絶対にこの扉を開けないでください」とお爺さんとお婆さんに忠告し、一人部屋に篭ってしまいます。お爺さんとお婆さんは最初は我慢をしているのですが、とうとう我慢しきれずに部屋の扉を開けてしまう、というお話しです。

「絶対に開けてはならない」と言われてしまうと、ストレスを感じてしまい、それを克服するために強い欲求が湧き上がり禁止されたことを破ってしまうのです。 カリギュラ効果は私たちの生活の中でよく使われています。特にビジネスシーンや物を人に購入させるテクニックとして使用されることが多いようです。 では一体、カリギュラ効果はいつどんな場面で使われているのでしょうか。

ビジネスシーンで使われているカリギュラ効果

カリギュラ効果が使われているメジャーな例えを出すならば、雑誌についている「袋とじ」は正にカリギュラ効果を狙ったやり方です。袋とじは雑誌を購入しないと中身を見ることができない作りになっています。見れないとわかると、ついつい買ってまでも見たくなるのが人間の心理現象なのです。

また、テレビでもよくカリギュラ効果を発見します。コマーシャルに入る前に「隣人がみた、隣の奥さんの正体とは実は〇〇だった‥!」などと言われると、どうしてもコマーシャル明けの展開が気になってしまいテレビから離れられなくなってしまいます。心霊特集の番組なんかでも「怖い映像が苦手な方は絶対にこの先見ないでください」などと言われると、一体どんなことが起こるのか気になってしまい最後まで見てしまう、ということもあります。

このように人は基本的に自由を阻害されることを嫌がる生き物なので、禁止されると余計に興味を抱いてしまうようです。 また最近は広告でもよく目にします。「この商品は、熟練の職人が丹精込めて1つ1つ作っている稀少な工芸品です。よって残念ながら数に限りがございます。本当にこの作品を大事に扱っていただける人にしかお売りすることができません。ご興味本位程度ならお断り差し上げます。」 このように書かれていると、不思議と買い手の購買意欲が増してしまいます。「〇〇な人しか買うことができない」という制限や禁止に人は惹かれてしまうのです。それを狙って広告を出している企業は今や少なくありません。

またネットサーフィンをしていて「この先閲覧注意!」と書いてあると、クリックするだけでお金がかかるとわかっていても見たくなる‥ということもあります。 「注意」「厳禁」「禁止」などの言葉は、上手に使うと人を更に惹きつける言葉でもあるようです。 このようにビジネスシーンでは様々なところでカリギュラ効果が使われています。カリギュラ効果の実態を知っておくだけで、「これは大げさに言ってカリギュラ効果を狙っているんだな」と冷静な判断がつきやすくなります。

日常で私たちが無意識的に使っているカリギュラ効果

私が最近テレビを見ていて「面白いなぁ」と感じたカリギュラ効果があります。それは親が子どもに対して、「勉強なんかしなくても良いから外で遊びなさい」「勉強は置いといて子どもらしく公園で遊びなさい」と子どもに言い聞かせていたのに、当の本人は勉強に没頭してしまい、しまいには東大に入ることができた、というお話しです。

これは「勉強をしてはいけない」という禁止が混ざっているので、子どもの意欲を掻き立てる結果になり、逆に勉強が大好きな子どもに成長したということです。 反対に「もっと勉強しなさい!遊んでばかりいないで机に向かいなさい!」と言われた子どもは勉強に対する興味を失っていく結果になってしまいます。

また「絶対に浮気をしたらダメ!」と奥さまが旦那さまに口うるさく忠告しすぎると、カリギュラ効果が働いて浮気に手を出してしまう‥ということも起こりがちです。心理カウンセラーとして様々なご相談を聴く中でも、「あれだけ浮気はするなと毎日毎日忠告していたのに、夫は私を裏切ったんです!」という実例は少なくありません。

もし本当に浮気をしてほしくないと願うのであれば、「浮気してはいけない!」と口うるさく言ってしまうのは逆効果になってしまうことを覚えておくと良いでしょう。 子育てのシーンでも、「あの道は車がたくさん来て危ないから絶対に入っちゃダメ!」と口うるさく言ってしまうと、子どもは逆に興味を持ってしまい危険な目に合う可能性が高くなってしまいます。あまり口うるさく言うのは、明らかに逆効果です。 人は「〇〇してはいけない」と言われたことはやりたくなってしまいます。無意識的に人に対して「〇〇してはいけない!」と言っていることはないでしょうか?もし心当たりがあるのならば「してはいけない」ではなくて、自由な選択肢を与えてあげると良いのかもしれません。