現役の”先輩”が語る「これからカウンセラーを目指す方に伝えたいこと」

先輩が語る「これからカウンセラーを目指す方に伝えたいこと」 コラム一覧
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はじめに

私は社会人生活を送りながらスクールに通い、卒業後ボランティア等でカウンセリングの経験を積みながら、現在はフリーの心理カウンセラーとして活動をしています。なのでこのページを読んでいる方よりちょっとだけ「先輩」ですね!

カウンセラーとしての毎日は苦労も多いですが、とても充実しています。自分の経験が少しでも役に立てばと思い、これからカウンセラーを目指す方に伝えたいことを3つに分けてまとめました。

「なぜ心理カウンセラーになりたいのか」を自問すること

近年、心理カウンセラーを目指す人が増えてきています。これについて私はメディアの影響が大きいと考えています。心理学を用いたテクニックの特集やカウンセラーがテレビに出演する機会を目にすることが増えました。実際に、十年、二十年前よりも心理カウンセラーの需要が多くなっているのは確かで、カウンセリングが私たちの日常に少しずつ浸透しつつあると感じます。

「心理カウンセラーになりたい」と思ったきっかけは十人十色だと思います。例えば、「自分自身が心に傷を負ったことがあり、この経験を生かしたい」「元々人の心に興味があったから」「誰かの役に立ちたいから」「自分や家族の心のケアをしたいと思ったから」等です。

この最初に自分の心の中に芽生えたカウンセラーへの思いが、これから始まる長いカウンセラー人生の重要なパーツになります。

晴れて心理カウンセラーになれたとしても、人の心をケアしたりサポートしたりというのは、時として難しい場面に遭遇することもあるでしょう。人対人の仕事ですので、自分の意志だけではうまくいかないことも多々あります。クライアントの心をカウンセラーがコントロールすることもできません。

また、最初から食べていけるだけの収入を得ることは難しい場合がほとんどです。最初は二足のわらじで、他の仕事と並行しながら心理カウンセラーとして活動している人もいます。

思ったように収入を得ることができず、残念ながら途中で廃業するカウンセラーも珍しくはありません。
途中で辞めてしまったり廃業してしまうと、元も子もありません。クライアントとのラポール(信頼関係)を築く前に辞めてしまうと、それは不信感にも繋がってしまいます。

カウンセリングを続けていき臨床経験を積むことで、スキルや技法も上がり、クライアントも徐々に増えていくかもしれませんし、収入に繋がることもあるでしょう。
最初は忍耐が必要になりますが、続けることによってよりやりがいも湧いてきます。
これはどの仕事でも言えることかもしれませんが、カウンセリングを通して壁にぶつかったときや自分が思う程収入を得られないとき、「なぜ自分は心理カウンセラーになりたいと思ったのか」という初心を忘れないようにすることが大切です。

「どんな心理カウンセラーになりたいか」を自問すること

一口に「心理カウンセラー」と言っても、その仕事内容は勤務する業種によって様々です。
どこで心理カウンセラーの知識を活かしたいのか、どのようなクライアントの心のケアやサポートをしたいのかが定まっていないと、自分が学びたいことがわからなかったり将来のビジョンが定まりません。

あなたが「どんな心理カウンセラーになりたいか」はとても重要なことなのです。

例えば学校に勤務して児童・生徒のカウンセリングをしたい場合はスクールカウンセラーを目指すとよいでしょう。
スクールカウンセラーに必須の資格はありませんが、公認心理師臨床心理士の資格所持が採用の条件になることが多いようです。

他にも、企業で働く従業員や経営者を支える産業カウンセラーといった職種もあります。
職場での人間関係の悩み、うつ病やそれに伴う休職・復職に関する相談、また、大人になって初めて表面化した発達障害などの問題にも向き合ったりします。
臨床心理士産業カウンセラーなどの資格のほかに、一般企業での社会人経験もあるとよりクライアントの悩みを理解できるのでプラスに働くでしょう。

こちらのページに心理カウンセラーの業種ごとに仕事内容、必要となる資格をまとめましたので参考にしてみてください。

自分に合ったスクールを選ぶこと

心理カウンセラーになるために、特にこれといった資格を取得しなければならない決まりはありません。

しかし、右も左もわからないまま心理カウンセラーを名乗ったとしても、クライアントの心のケアやサポートは難しいでしょう。難しいどころか、悩みや問題を抱えているクライアントを二重に苦しめてしまうことにも繋がりかねません。何も知らないまま、クライアントと向き合うことはほぼ不可能です。

カウンセラーになるためには、カウンセリングに必要な技法やスキル、心の構造、コミュニケーションの仕方、分析方法など勉強したり、基礎を学んだりする必要があります。
心理カウンセリングの勉強法としては大学に通う、独学で勉強する、スクールで学ぶなどの方法があります。
ただ、社会人として働きながらカウンセラーを目指していた私には、時間的にも金銭的にも大学へ通う余裕はありませんでした。また、独学で学ぶにも「何を勉強したらいいのか」「どんな資格が有利なのか」わからず最初は不安でした。

そこで、働きながらでもスキマ時間に学習できるスクールの通信講座を選びました。

学んでいて思ったのは、
「スクールが自分に合っているか」は本当に重要だということです。

まず大切にすべき点は、無理をしないこと、焦らないこと。通学するスタイルもあれば、家で勉強する通信のスタイルもあります。自分にはどの学び方が合っているのか、日々のライフスタイルに合わせて考えてみても良いかもしれません。
例えば、主婦業をこなしながら心理カウンセラーを目指すのであれば、日中の時間の空いた余裕のある時に通信で勉強をするスタイルが合うかもしれません。会社員と並行して心理カウンセラーを目指すのであれば、平日の仕事終わりに通えるスクールを探してみるのも良いかもしれません。

とにかく無理をせずにあなたの生活のスタイルに合わせて勉強ができるようにすることです。最初から無理をしてしまうと、途中で諦めたい気持ちがでてきたり、せっかくの勉強も身につかないまま終わってしまいます。 そうならないためにも、スクールの情報収集は必須だと思います。各スクールが行っている無料の説明会に通ったりして、事前に「自分のスタイルに合った学校はどこなのか」調べてみるとベストです。私の場合、事前に資料請求をしてどの学校の見学に行くかを決めました。

焦らずにじっくりと吟味してみても、特に年齢制限や期限があるわけでもないので、決して遅くはありません。「心理カウンセラーになりたい」想いを大切にしながら、無理のない範囲で下調べを進めましょう。

自分の心と向き合いましょう

心理カウンセラーを目指す以上、人の心に興味を持ち分析するというのは当然のことと思います。でも実は、それと同じくらい自分の心と向き合うことも大切です。

例えば、カウンセラー自身が離婚をしていたとします。離婚をしたことに対して負い目を感じていたり傷ついていたりすると、離婚で悩んでいるクライアントの問題と向き合うことに苦痛を感じたり、怒りを感じたりすることもあるでしょう。

また、カウンセラー自身が生きることに苦痛を感じていたり、生き辛さの問題を抱えていると、クライアントの悩みや問題と向き合うことで、自分の問題が浮き彫りになってしまい余計に辛さを抱えてしまうというパターンもあるようです。

カウンセラーは客観的な物事の見方も求められます。主観的に物事を捉えてしまうと、クライアントとカウンセラーの境界線が曖昧になってしまったり、共依存に陥ってしまうことも有り得るのです。
そうならないためには、人の心のケアやサポートをしながら、同時に自身の心とも向き合っていくトレーニングをしなければなりません。

おわりに

心理カウンセラーという仕事に興味を持っていただき、ここまで読んでいただきありがとうございます。

おそらくどこでカウンセラーの勉強をしたとしても、「自分を見つめなおす」ことからがスタートになると思います。自分のことも分からずに、相手のことを理解することはできないという考え方がカウンセラーには根付いています。修行中は自問自答の日々が繰り返されます。最初に志した強い気持ちをもって最後までやりきるためにも、無理だけはしないで、この業界にチャレンジしていただけると嬉しいです!

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