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テンション・リダクション効果とは

更新日: 2018/06/13

マーケティングにおいてもよく使われているテンション・リダクション効果とは

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心理現象の一つに、「テンション・リダクション効果」といわれるものがあります。テンション・リダクション効果の「テンション」とは「緊張」を意味し、「リダクション」は消滅などの意味を持ちます。簡単に説明すると、テンション・リダクション効果とは、重要な事柄を決定するときや行動をするときに緊張し、その緊張感から解放されると(緊張が消滅すると)、人は注意力が散漫になって、無防備な状態になってしまうことを指しています。

このテンション・リダクション効果、実は私たちの日常生活で、意図的に、かつ頻繁に使われている効果の一つと言っても過言ではありません。特にマーケティング業界では、テンション・リダクション効果はとても有名で、マーケティングテクニックとして様々なところで取り上げられています。実際に、私の知人で長年アパレルの販売員として活躍している人がいますが、このテンション・リダクション効果を新人研修のときに習ったことがある、と話していたことがありました。

例えば、服を購入しようとショップに入ったとしますね。とても気に入ったワンピースを見つけましたが、値段がとても高かったとします。購入しようかどうか、やっぱり高すぎるから止めておこうか、他のもっと安い値段のワンピースにしとこうか、あれこれ悩んで考えた末に、やっぱり思い切って購入することに決めたとしましょう。その時、ショップの販売員が、

「このワンピースには、このベルトがとてもお似合いですよ」

と勧めてきたとします。すると、テンション・リダクション効果が働いて、勧められたベルトも一緒に購入してしまう…ということは、実によくある話しです。 あれこれ悩みながらも重要な決断をしなければならないとき、人は緊張状態に陥っています。しかし決断後は緊張の糸が切れて、一気に注意力が低下し、無防備な状態に陥るので、財布の紐が緩んでしまう状態につながりやすくなるのです。特に2つの商品に関連性があり、かつ目的の商品よりも価格が安いものであれば、より購入しやすいとも言えるでしょう。

私自身も振り返ってみれば、このテンション・リダクション効果が働いて、つい購入する予定のなかった付属品を、店員に勧められるがまま購入したことがあります。仕事で使用するパソコンを新調するとき、高額な買い物になるので、散々迷いに迷った末に決断したのですが、付属品としてマウスやコネクターなどを店員に勧められるがままに買ってしまいました。やはり、高額な商品を購入する!と決断した後は、どうしても注意力が散漫になってしまい、「必要な付属品であれば良いか」と簡単に考え、本当に必要なものかどうかも、よく考えずに買ってしまっているのです。きっと多くの人に同じような経験があるのではないかと思います。

では、このテンション・リダクション効果ですが、他にもどのような場面で発揮されているのか、少し考えてみたいと思います。

緊張の糸が解けたときに、人は注意力が低下し無防備になってしまう事例

インターネットで買い物をするとき、きっと多くの人が目にしたことがあると思いますが、商品をカゴに入れると、

「こちらの商品もオススメです」
「この商品を購入した人は他にもこの商品を買っています」


など、類似商品や付属品の表示を見かけたことはないでしょうか。実はこれも、テンション・リダクション効果を狙っていると言えるでしょう。カゴに入れた商品と関連性があり、なおかつ価格帯が購入する商品よりも低いものであれば、財布の紐が緩んでしまい買ってしまう可能性が高いのです。 他にも、

「遠足はお家に着くまでが遠足ですよ」

と、小学校の頃に先生に言われたことはないでしょうか?これも「遠足」という普段日常とは違った一大イベントを乗り越えたあと、注意力散漫になってしまい無防備になりやすいため、敢えて緊張感を持たせるための理に適った言葉と言えるでしょう。どうしても注意力が低下すると、普段なら気をつけて渡る横断歩道も、無意識の内に赤信号なのに渡ろうとしていた、というような危険な目に合いやすくなってしまいます。

社会人として働く中でも、大きなプロジェクトが終わったとき、大勢の前でプレゼンをした後など、緊張の糸が一気に切れて、無防備な状態になりがちです。思いがけず体調を崩してしまったり、お酒をつい飲み過ぎて二日酔いになって翌日出勤することができなかった、等の話しはよく聞きますが、やはり無防備な状態のときは、アクシデントも起こりやすいと言えるでしょう。大きな仕事が終わった後は、テンション・リダクション効果が働いて注意力散漫になってしまい、アクシデントが起こりやすくなることを、あらかじめ知っておけば、少し気を引き締めて行動することができ、アクシデントを回避できる可能性もあるかと思います。他にも様々な場面でテンション・リダクション効果が発揮されていますので、是非日常生活で探してみてはいかがでしょうか。