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大人の「人見知り」を解消するために

更新日: 2019/07/19

「人見知り」で苦しい気持ちを抱いてしまう人たち

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元来「人見知り」とは、幼い子どもが知らない大人をみて、恥ずかしがったり、警戒心を抱いて嫌がったりすることを指しています。個人差はもちろんあるのですが、だいたい生後6ヶ月くらいから人見知りをするようになると言われています。この頃の赤ちゃんは、親以外の大人に抱っこされると激しく泣いたり、緊張して固まったような表情を見せることもあります。しかし、大きくなるにつれて、人見知りは自然に収まっていくと言われています。

このように成長の経過として、人見知りが起こることは至って普通のことではありますが、大人の場合でも「人見知りをしてしまう自分に悩んでいる」人は結構いるように感じています。

「人見知りのせいで、うまく他人と話すことができない」
「人に警戒心を強く抱いてしまうので、新しい場所や環境が苦手」
「外交的になれない内気な自分が嫌い」


など、他人とコミュニケーションが上手くとれないことに、苦しい気持ちを抱いてしまうことはないでしょうか。

大人の人見知りは、「内気」「恥ずかしがり屋」「内弁慶」「内向的」と例えられることもあります。また、社会心理学では、上記のような行動傾向を「シャイネス」と呼び、その人の個性として捉えています。よく日本でも、恥ずかしがり屋の人のことを「シャイな人だね」と言うことがありますよね。

人見知りを個性として捉えて肯定して生きることができれば、問題意識を抱くことはありません。テレビでよく拝見するお笑い芸人の中には、人見知りを自分の個性として捉え、笑いに変えている人もいます。しかし、人見知りで苦しみ悩む人の多くは、自分を否定しています。「外交的な人は素晴らしい。内向的な自分はダメ。」といったように、他人と比較しては自己否定を繰り返し、更に苦しくなっていく負のループに陥っているケースも多く見受けられます。人見知りが生きづらさに直結してしまっているのです。

では、人見知りになってしまう原因と、その対処法を考えてみましょう。

なぜ、人見知りが起こるのか心理的に考えてみる

もちろん、元々生まれもった性格や個性もあるとは思いますが、大人で自身の人見知りについて悩んでいる人の多くは、「自己評価が低い」人に多いように思います。

自己評価が低い人は、常に自分にダメ出しをしています。「ここもできていない、これもできない」と出来ないことに目を向け、「他の人はできるのに、私はできないダメな人間だ」と、他人と自分をいつも比較する傾向があります。人様は素晴らしく、自分はダメだと感じているからこそ、更に自己評価が低くなっていきます。自己評価が低いと、「きっと他人からも『ダメな人間』と思われているに違いない」と思い込むようになります。すると、人前に出るのが怖くなったり、人とコミュニケーションをとることが億劫になったりして、人見知りを強化せざる負えない心理状態になるのです。

自己評価が低くなる理由は人によって様々です。ビジネスでの失敗が続いたり、上司から注意を受けることが続くと、自分を強く責めてしまい、自信を失ってしまうこともあるでしょう。一時的にひどく落ち込んでしまうことで、自己評価が低くなることもあります。

しかし問題は、慢性的に低い自己評価を下している場合です。慢性的に自己評価が低いものだと、自己表現することに困難を感じ、人の意見に流されがちになってしまいます。また、人からの評価や褒められることに過剰に反応したり、他人の目や言動に振り回されてしまいがちです。

慢性的な自己評価の低さの原因も人によりけりで様々ですが、幼少期の頃の経験が影響している場合もあります。

例えば、親自身が自己否定が強い場合はどうでしょうか。自己否定が強いと、愛する子どもには同じようになって欲しくないと望んでしまいます。すると、「ああしなさい、こうしなさい」などの命令が多くなったり、過干渉になったり、子どもに過度な期待を抱いてしまう場合があります。すると子どもは、親の言う通りにやっていれば褒められることを覚えますが、自分で考えて行動することが苦手になっていきます。

そして大人になって親から自立をしたときに、みんなの前で自分の意見を言えずに消極的になってしまったり、自分を表現することへの難しさを感じるようになる可能性があるのです。その結果、自己評価が必然的に低いものとなり、人見知りにつながってしまうこともあるかもしれません。

また、幼少期のいじめの経験が影響する場合があります。特に理由もなく、いじめられたり仲間はずれにされることが多かったとすれば、「自分は嫌われてしまう人間だ」という低い自己評価につながり、人と接することに警戒心や恐怖感を覚えてしまって人見知りになってしまう可能性もあります。

大人の人見知りの対処法を考える

もし、人見知りをしてしまうことで生きづらさを抱えているのであれば、信頼できて何でも言える人を一人見つけてみてはいかがでしょうか。「この人にはどんなことでも言える」という味方がいると、安心感が生まれます。安心感を充分に感じることができると、様々なことにチャレンジしやすいマインドになる可能性もあります。

人見知りを克服したいのであれば、大きな恐怖感を感じながら無理矢理社交的な自分を演じて頑張らない方が得策のような気がします。あまりに自分とかけ離れた「自分」を演じてしまうと、心にも負担がかかり大きなストレスを感じる可能性があります。

そして次に、「人見知り」をしてしまう自分も、個性や特徴として捉えることができれば良いのではないかと思います。人見知り自体が悪いことではありません。言い換えると、人見知りは慎重であるとも言えます。世の中には、すぐに人と仲良くなる人もいれば、人と打ち解け合うのに、とても時間がかかってしまう人もいます。

どちらにも、良い・悪いはありません。人と打ち解け合うのに慎重になってしまうということは、それだけ絆が深く濃いものになる可能性もあるのです。「広く・浅く」ではなく、数少ない人と濃密で楽しい日々を過ごすことができることも、とても幸せなことかもしれませんよ。多くの人と交流し好かれることが、幸せなことだとは限らないと思います。無理して社交的になろうと努力するよりも、あるがままの自分を認める方が自然体で生きることができて、楽かもしれません。

また、自己評価を上げていくことにチャレンジしてみるのも良いと思います。信頼できるカウンセラーを見つけて、自分の評価を見直しても良いかもしれませんね。正当な自己評価ができるようになれば、人見知りの苦しさから解放される可能性ももちろんありますが、自信がつくので、他人の意見や評価に振り回されることも少なくなり、自分を表現することもできるようになるかもしれません。

他にも、「できないこと・できていないこと」にばかり目を向けて生活するのではなく、「できたこと」にフォーカスするように癖を付けることも良いことです。できたことに目を向けるようになると、小さな自信も芽生え始めます。 自己評価を高めることは、生きやすさにもつながるので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。